グーグル台湾のトップを14年間務めたリーフェン・チェン(簡立峰)氏が2020年2月、台湾に本拠を置くAI(人工知能)ベンチャーのエイピアー(Appier)の取締役に転身した。それから半年たったチェン氏に、グーグルでの知見とエイピアーの技術を合わせて何を狙うのか、自身の役割や今後の展開について聞いた。
グーグル台湾のトップからエイピアーの取締役に転身した一番の理由は何か。
その話をしたら、妻からも同じ質問を受けた(笑)。実は長い間、エイピアーの創業者であるチハン・ユー氏とは付き合いがあった。私がいわば彼のメンター役を担っており、エイピアーにとっての重要事項の一部については、今までも相談を受けていたのだ。
一方で、私自身はグーグルに勤めて14年もたち、それはそれで大変幸運で楽しい仕事人生だったが、そろそろ一区切りをつけようと考えていた。そこへ、旧知と言っていいエイピアーから取締役に就いてくれないかと声がかかった。
グーグルでは米国本社の下で台湾支社を任され、さまざまな形で力を試す機会を与えてもらった。エイピアーに入れば、私の仕事はある意味、グーグル台湾のそれと逆で、アジア発の新しい企業をグローバル企業として成長させていくものになる。この新しい仕事はやりがいがあると考え、転身を決めた。
グーグル台湾で培ったチェン氏の知見と、エイピアーが開発してきた主にAI(人工知能)分野の技術をくっつけて、新しいビジネスを展開する新しいグローバル企業を生み出そうとしていると見てよいか。
ご指摘通り、グーグル台湾での私の知見とエイピアーの技術による相乗効果が生まれれば一番よい。私自身もそこに期待している。
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