香港系投資ファンドの下、経営再建を目指すパイオニア。新たな収益を生み出す鍵がデータだ。自社のカーナビで取得したデータや地図開発を手掛ける子会社インクリメント・ピーの持つデータを活用した新規事業開発を強化する。その戦略を担うのが2020年4月1日にモビリティサービスカンパニーのCDO(最高デジタル責任者)に就いた石戸亮氏だ。CDOの役割やデータ戦略を聞いた。

パイオニア モビリティサービスカンパニー CDO(最高デジタル責任者) 石戸 亮氏
パイオニア モビリティサービスカンパニー CDO(最高デジタル責任者) 石戸 亮氏
石戸 亮(いしど・りょう)氏
パイオニア CDO(最高デジタル責任者)
大学卒業後、サイバーエージェント入社。子会社の立ち上げ、グループ企業2社の取締役として経営に携わった後、Google Japan入社。メディアやエンターテインメント業界を担当し、データを活用した統合マーケティング支援を手掛けた。2016年からイスラエル創業のマーケティング・インテリジェンス企業デートラマでマーケティング統合プラットフォームを2000社以上に提供。20年4月1日より現職

パイオニアにおけるCDOの役割を教えてください。

石戸 亮氏(以下、石戸氏) 企業によって定義は異なるが、パイオニアではデジタルやデータを起点とした事業の開発とオペレーションの支援が役割になる。まずは新規事業としてデータの収益化に取り組む。提携先の開拓、より収益化を加速する方法を考える。もう1つは営業とマーケティングの体制強化だ。データソリューション領域のマーケティング・PRが管轄になる。CMO(最高マーケティング責任者)のような役割になるだろう。

パイオニアのデータの強みは何か。

石戸氏 カーナビやドライブレコーダーというデバイス経由のデータを、メーカーとして何十年分も蓄積していること。また、(子会社の)インクリメント・ピーは単なる地図の会社と思われがちだが、強みは蓄積したデータの粒度の細かさにある。デジタル地図を一から作ってきた会社だ。地図会社にとってメンテナンスは命綱。それを自前でやっている企業は当社ともう1社ぐらいしかない。例えば、郵便番号単位のデータの質はかなり高い。郵便番号を活用したビジネスをやりたいというニーズは高い。

 地図と自分のいる位置をマッチングする技術の両方を持っている企業は珍しいだろう。

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