日本でもサブスクリプション型を取り入れる企業が急増中だ。しかし、多くの企業は「サブスクリプション」を単なる月額制だと勘違いしていると、サブスク支援のZuora Japan(東京・千代田)桑野順一郎社長は指摘する。サブスクの成功には柔軟な価格戦略が重要だ。同社の事例を交え、成功の法則を聞いた。

日本でもサブスクリプションモデルを取り入れる企業が増えています。サブスクを取り入れ始めた業態など、新たなトレンドはあるか。

モビリティー分野にもサブスクの概念が取り入れられ始めている。米自動車メーカーのフォードが提供するモビリティーのシェアリングサービス「FordPass」もその1つ。これは月額制、従量課金を組み合わせたサービスだ。カーシェアリングで借りたフォード車で移動し、目的地周辺の駐車場をフォードが提供するアプリで探す。もし、近隣の駐車場に空きがなく、離れた場所にしか止められなかった場合には、従量課金で利用できるシェアリング自転車「Ford GoBike」で移動するといった具合だ。

 フォードは2018年11月に電動スクーターのシェアリングサービス「Spin」を買収している。今後、自動車、自転車に加えて電動スクーターもFordPassで利用できるようになるだろう。

Zuora Japanの桑野順一郎社長
Zuora Japanの桑野順一郎社長

 フランス国鉄は、16~27歳を対象に高速鉄道車両「TGV」が約1万円で乗り放題になるサービス「TGVmax」を提供している。若者の間で「BlaBlaCar(ブラブラカー)」というライドシェアサービスが広がっており、電車移動の需要が減っていることに対する危機感から提供を始めたサービスだ。フランス全土が乗り放題になるという価格優位性が受けて、若年層の取り戻しに寄与している。

一方で、業態や商材と合わず、撤退するケースも現れている。

企業がサブスクから撤退する理由

「サブスク」と「製品販売」は大きく異なる。多くの企業はサブスクに取り組むとき、製品販売の延長線上で始めるケースは多いが、それでは大体うまくいかない。その理由はモデルの違いで説明できる。