オンワードホールディングス傘下のオンワードパーソナルスタイル(東京・港)が始めたオーダーメードスーツ「カシヤマ ザ・スマートテーラー」が伸びている。店で採寸してオーダーすれば最短1週間でスーツが届く。早さとオーダーならではのフィット感が受けた。関口猛社長は採寸の大切さを説く。

関口 猛
オンワードパーソナルスタイル社長
1972年、東京都生まれ。1995年オンワード樫山に入社。経理部に配属。その後、カルバンクライン事業本部、メンズビジネス事業本部、J.プレス事業本部を経て、2017年3月よりオンワードパーソナルスタイル社長就任、現在に至る。

高価格のハードルを越え日本に“いいスーツ”を

2017年10月にスタートしたカシヤマ ザ・スマートテーラー事業の19年2月期売上高が37億円に達しました。そもそもこの事業を立ち上げた背景を教えてください。

関口猛社長(以下、関口) スマートテーラーを始める前は、「Sebiro & Co,」というオーダースーツの直営店事業(13店舗)と、訪問販売のみでオーダースーツを供給する「O.P.S」という別事業を展開していました。17年3月に両事業の顧客基盤、優位性を引き継ぎ、新たにEC(電子商取引)販売のプラットホームを開発しオンワードパーソナルスタイルとして新事業をスタートさせました。

 従来の百貨店でのオーダースーツは価格が高く最低でも10万円はする。そのためメインユーザーの年齢層も高くなり、自然とターゲットが狭くなってしまう。もっと幅広い人たちにいいスーツを着てもらいと考えました。1年目の売り上げは前の2事業の1.7倍に達し、順調な滑り出しです。毎年2倍の売り上げを目標に、早期に100億円を達成したいと考えています。

 クラシカルなスーツの市場はシュリンクする一方、いまだ年間2200億円のマーケットでユーザーも500万人ほど。その中で、あらかじめ価格帯をいくつか定めた既製スーツ、いわゆる“ツ―プライススーツ”が最近では市民権を得ています。スーツ1着にかける平均単価を調べるとおよそ4万円だということが分かりました。

 そこでスマートテーラーも、3万円、4万円、5万円の3つの価格帯で設定することに。ハードルが高かったオーダーメードスーツをより身近な価格にすることで、日本全体を取り込めます。スーツを着る人すべてがターゲットです。ツ―プライスを着ている人にワンランク上のスーツを届けたい。

ツ―プライス製品は既製品で選ぶのも販売時もあまり時間がかからない。オーダーは買い手も売り手も時間や人などコストがかかりそうです。オーダースーツを選ぶ一番のメリットは?

関口 サイズ感です。スーツはサイズ感が命で、一人ひとりに合ったサイズでスーツを作るのはオーダーでしかできない。確かにオーダーはコストがかかります。でも、例えば大事な場面でサイズの合わないスーツを着て、「仕事ができないヤツ」だと判断されるのはもったいない。やはり、ビジネスの場でも見た目は大事なのです。

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