新潟・燕三条に拠点を置いて活動するMGNET(新潟県燕市)。オリジナル商品の企画開発・販売、コンセプトメイクやブランディング、企業PRなど事業領域は幅広い。同社代表の武田修美氏は、自身の仕事をコミュニケーションデザインと定義する。

(写真/岩船雄一)
(写真/岩船雄一)
武田修美(たけだ・おさみ)氏
MGNET代表取締役
2000年新潟会計ビジネス専門学校卒業。同年、新潟トヨペットに就職。新車販売を通し営業のノウハウを学ぶ。04年大病を患い退社。家業の武田金型製作所の手伝いを開始。05年社員となり、マルチメディア事業部及び製品ブランド「mgn(エムジーエヌ)」を設立。インターネットショップ「名刺入れ専門店 mgnet(マグネット)」を開店。11年MGNET(マグネット)を設立、代表取締役に就任。18年9月「FOR」を日本で発売

 武田氏の父は、自動車メーカーなどに金型を納める武田金型製作所(新潟県燕市)の創業者で社長。MGNETは、その子会社であり、親会社の金型の技術をアピールするため、金型の技術を生かした名刺入れを製造し、それを販売するECサイトを運営することからスタートした。

 名刺入れ事業は、順調に拡大。2018年9月に新ブランド「FOR」を立ち上げたことで、新しい段階に足を踏み入れた。FORでは、これまでの名刺入れの完成度を高め、「メタルケース」と名付けた。名刺入れとしなかったのは、金属ケースの新しい使い方を伝えるためだ。

 欧州などの展示会に参加した際、現地の人が名刺入れを、小銭やアクセサリー、薬などの入れ物として使用していることが分かった。それをヒントに、名刺入れの新たな利用方法を提案することにした。「この製品を見た女性が、『デザインがとても美しく、何を入れるかを考えることが楽しくて仕方がない』と言ってくれた。用途をあえて限定しないことで、新しいユーザーを獲得できることが分かった」と武田氏は説明する。

 製品のコンセプトを前提から見直すことで、形状そのものは大きく変えなくても、ユーザーに対して別の顔を持ち始める。これこそが、コミュニケーションデザインの本領である。

名刺入れから進化したブランド「FOR」。用途を名刺入れに限定しないことで、新たなニーズの開拓を狙う
名刺入れから進化したブランド「FOR」。用途を名刺入れに限定しないことで、新たなニーズの開拓を狙う
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