銀座ロフトでは使う人だけを温める「パーソナルウオーマー」が売れている。なかでも、USBケーブルから電源を得る「USBウォーマー」がスマッシュヒット。昨シーズンは1種類・2色のみの展開だったが、14種類・46色と一気に選択肢も増えた。
19年は夏にハンディ扇風機がヒットしたこともあり、防寒グッズでも“持ち歩ける暖房”が今季の人気急上昇株。背景には、USBが生活に身近にある“USB世代”が増えてきていることにあるとみている。
「2年前だと、USB仕様の商品は『電源がコンセントではないから』と敬遠されることも多かった。しかし、今はUSB経由でどこでも充電できるモバイルバッテリーを持ち歩いている人が多いことが、シェア拡大につながっている」とロフト広報の池田晶子氏はみる。
「昨シーズンは1種類だけの取り扱いだったにもかかわらず商品が売れたこと、メーカー側からも新商品が多数出たこともあり、今季は売り場のメインに据えた」というのは、銀座ロフト生活雑貨マネージャーの長谷川恭子氏。
取材で訪れたのは19年12月中旬。昨年は10月が暖かかったこともあり、立ち上がりは10月下旬からと例年より遅めだったが、充電式のウエアラブルヒーターマフラー(税別6980円)は早々に売り切れ。売り場全体を通して、購入層も幅広いという。
この冬一番の人気商品は、まるでマウスパッドのような形をしたUSBヒーター「ヒーティングマット INKO(インコ)」。導電性の高い銀ナノインクを発熱素材として使用。厚さ1ミリメートル、重さ105グラムで、電磁波も発生しない。スポーツ観戦などお尻が冷える場面でも、モバイルバッテリーさえ持っていれば、いつでも47度まで温められる。「あったかグッズ=モコモコふわふわ」という概念を覆す商品だ。
USBウオーマーはカイロのように使い捨てではないため、エコの観点から注目されるが、電源がなければ使えない。「最近は、モバイルバッテリーも太陽電池タイプが出ている。災害時のことも考えて、ソーラーチャージャーと組み合わせるのがおすすめ。エコを考えると、湯たんぽも選択肢。2000~3000円台でバリエーションも幅広い」(長谷川氏)
(撮影/吉田理栄子)
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