※日経トレンディ 2019年5月号の記事を再構成
回転寿司チェーンのスシローが、17年8月から密かに展開する大衆寿司居酒屋がある。新業態の「鮨・酒・肴 杉玉」だ。1号店のオープンから約1年で5店舗にとどまりながら、今後3年で100店オープンを目指すと宣言。一気に出店攻勢をかける。
刺し身や握り寿司などの海鮮メニューを、一部を除いて299円均一で用意するのが特徴。スシローの仕入れ、流通網を使える強みを生かした、居酒屋としては破格の割安感が魅力だ。
成功の理由は、ただ安いだけではない。例えば、缶にランプフィッシュキャビアを敷き詰めた「キャビア寿司」、ガラス球に食材を詰め込んだ「杉玉ポテトサラダ」といった奇抜で写真映えするメニューがずらり。一方、スシローとは違う独自のシャリを使う握り寿司は本格志向。何と洋食の調味料であるバルサミコ酢も加え、独特の風味を出す。味わいだけでなく、黄色がかった見た目で話題をつくるという狙いも隠れている。「シャリに洋食の調味料!」という意外性も抜群だ。
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