大阪メトロサービスは21年2月、2020年9~10月に実施したデジタルサイネージ視認性調査で視認率が87.9%だったとに発表した。視線を記録するアイトラッキング技術を使った。交通系ICカードの改札履歴と組み合わせるなど、リアルの場の閲覧データを定量化する取り組みを加速する。

テスト時のサイネージには普段通りに一般広告や大阪メトロの社告、医療従事者への感謝のメッセージを伝えるお知らせなどを流したという
テスト時のサイネージには普段通りに一般広告や大阪メトロの社告、医療従事者への感謝のメッセージを伝えるお知らせなどを流したという
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 2018年4月に民営化した大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の広告事業を展開する大阪メトロサービスは、従来はほとんど紙の媒体だった駅構内や電車内の交通広告のデジタル化を進めてきた。19年度以降は駅に約330面、電車内には400面を追加し、現在では合計1400面以上のデジタルサイネージを設置している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で紙の広告は出稿量は減っているが「20年度上期の数字でも、デジタルサイネージは前年比で約60%超の伸びが見られる」(大阪メトロサービス広告事業部メディア課の山本真徳氏)。メーカーなど広告主に向けた訴求力を高めるため、効果検証へと踏み切った。

トビー・テクノロジーのアイトラッキング技術を使った。写真右上の赤い丸が視線を検知した部分
トビー・テクノロジーのアイトラッキング技術を使った。写真右上の赤い丸が視線を検知した部分
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