人間の目には分からない微細な色の違いを見分け、果物や野菜の味を診断する。農産物の流通向けシステムを手掛けるマクタアメニティ(福島県伊達市)は、そんなAI(人工知能)アプリを開発した。おいしさの「見える化」で、大きさや形だけで値段が決まる従来の販売慣習に一石を投じる。

農作物をスマホやタブレットのカメラで撮影するとAIが色を分析し、甘味や酸味など味の傾向を表示する
農作物をスマホやタブレットのカメラで撮影するとAIが色を分析し、甘味や酸味など味の傾向を表示する

 AIアプリ「おいしさの見える化」の使い方は実に簡単。黒い布地を背景に果物や野菜を並べ、スマートフォンやタブレットのカメラで撮影するだけ。アプリはネット経由で画像を送信し、サーバーがAIで解析する。しばらく待つと、分析結果がアプリの画面に表示される。

 甘味や酸味と5種類の味を示すレーダーチャートの他、「酸味の中に、ほどよいうま味があります」とメッセージも出る。「酸味が強いのでサラダよりもパスタソースにいいですよ、などとレシピ提案もできる」とマクタアメニティの幕田武広社長は説明する。

 「今年のサクランボから使ってみました。測定した結果を味の保証書として取引業者にアピールできます」。そう話すのは、山形県寒河江市で農業を営む高橋彦太さん。同業者の中で広がっていたAIアプリの噂を聞き、利用に踏み切った。「データに基づく商品チェックができるので、品質の落ちる果実が入ることで信用を失うことを回避できる」(高橋さん)と期待をかける。

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