中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)は2020年4月27日、独自の企業向けコミュニケーションツール「百度Hi(バイドゥ・ハイ)」の機能をグレードアップし、ブランド名を「如流(INFOFLOW)」に変更したことを発表した。新型コロナウイルスの感染拡大によりオンラインオフィス市場が活性化し、競争も激化する中で、バイドゥは「AI(人工知能)技術」と「社内に蓄積してきた知識を管理する能力」の優位性を発揮し、差異化を図る。

「如流(INFOFLOW)」のホームページ
「如流(INFOFLOW)」のホームページ

 INFOFLOWは、バイドゥの持つAI技術と、中国最大の検索エンジンとして20年間蓄積してきた知識管理能力が生かされる。「企業内通信」「共同作業」「知識管理」という3つの観点から、オフィスワークの効率を大幅に向上させる。

オフィスワークを効率化する3つの機能

 まず、「企業内通信」においては、音声ビデオの安定したフレームワークを構築し、520人が同時に、スムーズにアクセスして音声ビデオを視聴できるようにしている。また音声ビデオを使った会議では、ノイズリダクション機能を備え、通話の品質を引き上げた。例えば、会議でよく見られるキーボードのタイピング音や紙をめくる音、ドアを閉める音、スイッチの音などの“騒音”を取り除くことが可能だ。加えて、音声を認識してテキスト化する技術で中国語と英語が混合した音声の入力も可能にしており、その識別精度は97%以上となっている。さらに、機械翻訳技術も搭載しており、英語や中国語で会話を進めながら、その内容を30種類近くの言語に自動翻訳して表示することも可能にしている。

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