中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は2020年2月20日、CT(コンピューター断層撮影装置)を備えた移動可能なコンテナ式医療施設3つを、中国湖北省の病院3院にそれぞれ配備した。AI(人工知能)による診断補助システム「騰訊覓影(テンシュンミーイン)」を搭載しており、医師のCT検査における作業効率を大幅に向上できる。

CT(コンピューター断層撮影装置)を備えた移動可能なコンテナ式医療施設を病院に配備する様子(テンセントのリリース内の映像より)
CT(コンピューター断層撮影装置)を備えた移動可能なコンテナ式医療施設を病院に配備する様子(テンセントのリリース内の映像より)

 テンセントが展開する移動可能なコンテナ式医療施設は、災害時の救援活動や貧困家庭の支援などの公益活動をする騰訊公益慈善基金会の支援の下、中国湖北省武漢市の武漢協和医院西院および武漢日海方船医院、湖北省洪湖市の洪湖市人民医院にそれぞれ配備された。

コンテナ式医療施設はメリットが多い

 テンセントはよりスピーディーな支援を実現するため、CTを備えた移動可能なコンテナ式の医療施設を展開した。トラックなどで運送が可能なため、現場に素早く投入できるだけでなく、病院から独立して機能することで、新型コロナウイルスに感染した患者と感染していない患者との不必要な接触を回避できる。さらに、必要な場所に移動して配備できるため、医療施設を建設する設備投資を抑えられ、使い回しも利くなど、メリットは多い。

医師の作業効率を大幅に向上

 新型コロナウイルスの患者はまだ増え続けているため、CT検査の需要は急増。設備や医師の不足が問題となっている。そして、現在のCT検査の作業量を見てみると、感染の疑いのある多数の患者の検査に加え、既に感染し治療中の患者も平均5日に1度のCT検査が必要となる。1度のCT検査でおよそ300枚のレントゲン写真が撮影され、医師は5~15分かけて目視で確認しなければならない。

 これに対して、テンシュンミーインは患者のCT検査終了後、新型コロナウイルスによる肺炎の識別を最短2秒で完了し、1分以内に医師に対して、診断をサポートする参考情報を提供できる。医師の検査効率を大幅に向上することで、患者はより早期に治療を受けられるようになる。

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