中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)のAI(人工知能)研究組織であるテンセントAIラボは、2019年12月1日から6日にかけて米国シカゴで開催された北米最大の医療機器展示会「RSNA(北米放射線学会)2019」のAIアルゴリズムを競うコンテストで優勝した。AIアルゴリズムの活用で、脳出血の早期発見やよりスピーディーで正確な診断が期待できる。

RSNA 2019のAIアルゴリズムを競うコンテストで優勝したことを知らせるテンセントのリリース
RSNA 2019のAIアルゴリズムを競うコンテストで優勝したことを知らせるテンセントのリリース

 RSNAは医療用画像工学において世界トップクラスのカンファレンスで、世界の放射線学の研究および応用の方向性の舵(かじ)を取っている。今年のコンテストは、RSNAと機械学習コンテストを開催するデータサイエンスコミュニティーの米Kaggle(カグル)が共同開催し、テーマを脳内出血検出、タスクを「機械学習アルゴリズムによる脳出血の識別」としている。今回は世界75カ国の有名な医療機関や医療実験室、大手企業所属の人工知能実験室など計1345チーム、1787人が参加した。

 同コンテストはステージ1とステージ2の2段階で行われ、テンセントAIラボのAIアルゴリズムは両方で首位を獲得した。テンセントAIラボはそれぞれの段階で、多様な学習モデルと、多くの角度から情報を収集・分析する方式とを採用。CT画像が示す空間情報に加えて、医療用画像と病変の関係性について有効にデータを採取するアルゴリズムを用いて、短時間で100万枚を超える脳のCT画像を分析し、脳内出血を伴う病変における規則性を発見することに成功した。

 テンセントAIラボのアルゴリズムは、脳出血の箇所や種類についての医師の判断の正確性を高め、命に関わる一刻を争う状況下で、脳出血患者の病状診断のスピードアップに将来、貢献できると期待されている。また脳出血の早期診断に活用することも可能で、多くの病気の早期発見と予防にも役立つ。さらに、この技術は多くの医療機関に展開しやすいことから、都心部から離れた病院での活用もしやすく、より多くの脳出血患者の診察および治療に役立てることができる。

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