2019年8月26日、中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)のネット広告を手掛ける「騰訊広告(テンセント広告)」は、中国の健康事情に関する分析リポート「大健康業界データ洞察報告2019」を自社のメディアで取り上げた。19年上半期における健康に関連するコンテンツ配信のトレンドおよび高年層のネットユーザーの実態を探った内容となっている。

テンセントは健康に関する分析リポートを自社メディアで取り上げた
テンセントは健康に関する分析リポートを自社メディアで取り上げた

 取り上げたリポートは、テンセント広告と、ニュースアプリ「騰訊新聞(テンセントニュース)」のデータ実験室「騰訊新聞ConTechデータ実験室」が共同で発表したものだ。リポートの基になった、19年上半期におけるテンセントニュース上での健康に関連するコンテンツの閲覧数は、41億回を突破している。そのうち、ショートムービーの再生回数は約22億回、画像や文章をベースとしたコンテンツの閲覧数は約19億回で、前者が若干多めとなった。

41億回の閲覧数から分かるユーザーの健康意識

 コンテンツの内容をトピックごとに分類して分析すると、閲覧数が多い順に「飲食健康」「がん」「新生児への保育」「妊産」「疾病予防」となった。ユーザーの大部分のニーズは、生活面での話題だけでなく、疾病予防や治療にまで集中していることが読み取れる。この結果、より多くの医師が、インターネットを通じて医療健康に関連する知識を共有する必要性が高いことが、示されている。

 ユーザーの注目する健康のトピック上位25項目の閲覧数およびその信ぴょう性を評価した統計データによると、ユーザーは「大病」と「女性の健康に関連した情報」の信ぴょう性に注目する傾向が見られる。この2つの領域ではデマ情報が頻繁に出回っており、信ぴょう性のある情報の閲覧数が極めて高くなっていることが示されている。死亡率の高い大病ではがんと心臓および脳の血管に関する病気が最も注目され、さらにその中で、がん予防が最も注目されている。

 閲覧数が多い病名を見ると、「糖尿病」「大腸がん」「肝臓がん」「高血圧」「肺がん」「胃がん」「心臓と脳の血管による病気」の7つが、順に挙げられている。これらの病気は現代社会でよく見られ、不健康な食習慣や、喫煙、飲酒などの生活習慣が病気の原因と密接に関連しているとされている。

 ライフスタイルの領域で閲覧数が多いキーワードを見ると、「ダイエット」「栄養」「睡眠」の3つがユーザーに最も注目されている。生活の質がより重視され、健康的な生活を送って病気を予防することがユーザーにより意識されていることが読み取れる。

 一方で、ユーザーの性別分布から健康に関するトピックの注目度を分析したデータによると、女性はダイエットや健康に、男性はフィットネスや食品安全に関心を向けていることが分かる。さらに、利用者の年齢から分析すると、90年代生まれの若い世代はダイエットやフィットネスなど自分の外見の管理に関心を寄せており、中高年層は食生活の管理に重点を置いているという結果となっていた。

 以上の分析を踏まえると、人々は高い発病率や死亡率を示す病気を常に意識しているが、その一方で、インターネットが普及する現代の情報化時代において、病気に関連するデマ情報のまん延が大きな問題となっていることが分かる。言い換えれば、病気に関する良質なコンテンツに対するニーズが非常に強い。また、発病後の治療よりも病気の事前予防を望む傾向がある。

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