中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)は2019年8月12日、中国のQ&Aサイト大手「知乎(ジーフー)」のシリーズFの資金調達に応じた。バイドゥにとっては戦略的な投資で、両社は今後さらに提携を深める方針だ。ジーフーが持つ億単位の高品質なQ&Aコンテンツが、バイドゥの検索サービスやコンテンツ提供サービス等と連携する。
今回の資金調達は、動画投稿アプリ大手の「快手(クアイショウ)」がリード投資家となって主導した。また快手とバイドゥの他にも、既にジーフーに出資している中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)、投資ファンドの「今日資本(キャピタルトゥデイ)」も継続して投資した。資金調達額は合計4億3400万ドル(約460億円)となり、ジーフーとしては過去最高の資金調達額となった。
戦略提携でコンテンツを強化
ジーフーの持つ高品質なQ&Aコンテンツと、バイドゥが提供するAI(人工知能)技術を活用できるミニアプリ「百度智能小程序(バイドゥスマートミニプログラム)」とが連携し、バイドゥの検索サービスや情報提供サービスにおいて、AI技術によってユーザーの関心により合ったコンテンツ配信を実現し、ユーザー体験の向上を図る。
また今回の提携で、バイドゥの検索サイトの膨大な利用者数と、ジーフーの専門的な知識を扱うQ&Aコンテンツとの高度な連携を実現する。
バイドゥは世界最大の中国語検索エンジンとして、中国国民の疑問解決において最初に使用されるツールとされており、1日当たり数十億回もの検索に応じている。一方、ジーフーには、中国語のインターネットテクノロジー、商業、映画、ファッション、文化などの分野で創造力の高い人々が集まっており、専門的なQ&Aコンテンツの総数は累計で1億3000万件を超えている。
提携によって、専門的で優れたコンテンツを、双方のプラットフォームにまたがった格好でより幅広いユーザー層に提供できる。同時に、知識コンテンツを扱ったソーシャルサービスという新たな価値とビジネスの可能性を生み出す。
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