2019年8月2日、中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)のクラウドサービス「騰訊雲(テンセントクラウド)」は、クラウド技術を通じてゲームをプレーできるクラウドソリューションを発表。中国上海で開幕したアジア最大のゲーム見本市「チャイナジョイ2019」の場内にお試しプレーが可能な体験ブースも設置した。
チャイナジョイの体験ブースでは、テンセントのゲーム販売・配信プラットフォーム「游戏商店(ウィーゲーム)」にログインすると、ユーザーはWebページを開くのと同じような感覚でパソコン(PC)ゲームを始められる。
さらに、これまではプレー前に必要であったゲームのダウンロードやインストールが、クラウドゲームでは不要になる。また、クラウドゲームはパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどの端末でもプレー可能となっている。
チャイナジョイで設置された体験ブースには、テンセントクラウドとウィーゲームが、クラウドソリューションを基に共同で開発したクラウドゲームが並んだ。オンラインゲームの「天涯明月刀(Moonlight Blade)」や「中国式家長(Chinese Parents)」、「三国殺(Killers of the Three Kingdoms)」、「鉄甲雄兵(Blood of Steel)」などの既存ゲームのクラウド版が用意された。
従来のゲームよりスムーズで高画質
「Moonlight Blade」で例えると、従来は初めてプレーする場合、約17GBのダウンロードが必要で、一般的な通信速度の2MB/秒では、ダウンロードに2時間程を要していた。またダウンロード後にはインストールが必要で、ハードディスクには最低32.4 GBの空き容量を確保しなければならなかった。さらに、ゲームを最適な環境で楽しむためには、パソコンの性能の高さは必要不可欠となっていた。
一方、クラウドゲームの場合、ダウンロードとインストールは完全に省略され、ブラウザーを開くだけですぐにプレーできる。インターネットの接続環境さえ整っていれば、キャラクターの移動やジャンプ、必殺技の繰り出しなど、停滞や遅延なくスムーズに操作できる。
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