2019年7月16日、中国EC最大手のアリババ集団傘下の音楽ストリーミングサービス「蝦米音楽(シャーミー・ミュージック)」は、高音質なMQA(Master Quality Authenticated)技術を採用した音楽配信サービスを中国国内で開始すると発表した。蝦米音楽は、音質の領域で優位に立ち、中国のユーザーの囲い込みを狙う。
MQAは、録音スタジオクラスの高音質な音楽を、ストリーミング可能なコンパクトなデータファイルに畳み込むことができる技術で、スマートフォンやハイエンドの音響機器などを通じてユーザーに提供できる。現在、MQA対応音響機器の中国の市場規模は世界第4位。今回の蝦米音楽と、同社にMQA技術を提供する英MQA社との協業によって、中国で、MQA対応音響機器の売り上げ増が期待されている。
蝦米音楽のユーザーは、有料会員制「SVIP」に登録することで、米アップルの「iOS」と米グーグルの「アンドロイド」のアプリで、MQA技術で処理された高音質の音楽を享受できる。現在、蝦米音楽の全ユーザー向けに無料試聴期間を提供中。会員の継続手続きをすることで、引き続きMQA技術による高音質の音楽を享受できる。
08年に設立した蝦米音楽は、ミュージシャンの考え方を支持し、かつ音質を重視している点で消費者から高い評価を得ている。またAI(人工知能)技術を活用したレコメンド機能によって、音楽ファンは好みの音楽を発見できる。このため、蝦米音楽のプラットフォームには、これまでに4万人以上のミュージシャンが参加し、2000万以上の曲がライブラリーとして収録され、5億通り以上のプレイリストを備えている。
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