2019年6月26日、中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)が出資するB2C(企業対個人取引)ライドシェアサービス「如祺出行(ルーチーチューシン)」が中国・広州で開始された。まずは1年以内に5つの都市でサービスを展開し、1万台前後の車両を投入する予定だ。

B2C(企業対個人取引)ライドシェアサービス「如祺出行」の開業を告知するテンセントのSNS
B2C(企業対個人取引)ライドシェアサービス「如祺出行」の開業を告知するテンセントのSNS

 如祺出行は一般的なライドシェアサービスと同様に、スマートフォンアプリ上で乗車場所と目的地を入力すれば、付近を走行する登録ドライバーがすぐ迎えにきて目的地まで運んでくれるサービス。中国国有企業で自動車大手の広州汽車集団(グァンジョウ・オートモービル)、テンセント、バスやタクシーを運行する国有企業の広州市公共交通集団、中国のライドシェア最大手の滴滴出行(ディーディーチューシン)および複数の投資家から、総額10億元(約160億円)の出資を受け、事業を始めた。現在、使用されている車両は広州汽車集団の傘下である広汽新能源汽車と広汽傳祺(トランプチ)の電気自動車と、トヨタ自動車と広州汽車集団の合弁会社である広汽トヨタのハイブリッド車である。深センと香港、マカオを合わせた「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」をまず中心として、徐々に中国全土に事業を拡大していく計画だ。

安全を重視した設計

 如祺出行で使用される車両は、ユーザーの「安全」を重視した工夫が凝らされている。全車両にボタン一つで警察を呼べる警報装置を備えるだけでなく、社内に取り付けられたカメラやマイクを通して収集した映像と音声を分析し、異常事態が生じた場合はタイムリーに警察に通報するシステムも備える。さらに、GPSを通じて車両の位置情報を常に把握し、最適なルートを案内するだけではなく、計画と異なる異常な走行を発見した場合はリアルタイムに警告を出すシステムも搭載し、ドライバーと乗客の安全を確保する。