中国EC最大手のアリババ集団は2019年2月11日、傘下の映画制作会社「アリババ影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ)」が投資した映画「流浪地球(さまよえる地球)」が、中国の春節(旧正月)の映画興行収入で中国トップになったことを発表した。春節は中国の映画業界で重要な商戦期である。
映画「流浪地球」は「太陽の爆発が迫り、滅亡の危機にひんした人類が、地球からの脱出ではなく、地球ごと太陽系の外に脱出することを決意する」といった内容のSF映画で、19年2月5日に上映がスタートした。公開当日で興行収入は2億元(約32億6000万円)を突破し、中国の映画上位4位に入る。2日後の7日には7億元(約114億1700万円)を突破し、中国映画業界で興行収入トップ。春節の最終日である2月10日には20億元(約326億2000万円)を突破し、19年の春節期間内で最も興行収入を稼いだ映画となった。
アリババ影業集団の傘下で映画の宣伝告知プラットフォーム「灯塔(デンター)」の集計データによると、春節期間の中国国内の映画興行収入の総額は前年比1.1%増の58.38億元(約870億6300万円)に達する。また、映画鑑賞者数は前年比10%減の1億3000万人で、上映回数は前年比23%増の289万回、映画チケット料金は前年比12%増の44.6元(約727円)となる。その中で「流浪地球」の興行収入は20億1000万元と全体のおよそ3分の1を占め、中国映画業界をリードした。
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