2019年1月21日、中国ネットサービスの騰訊控股(テンセント)はメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」に中国での診療の際に必要となる健康カード(診察用IDカード)の機能を追加した。国家衛生健康委員会統治情報センターと戦略提携を結んだ。テンセントの優秀なデジタル技術と膨大なユーザー数を追い風に、中国全国で電子健康カードの展開を目指す。
テンセントは国家衛生健康委員会統治情報センターの要望に応じ、これまで物理的なカードであった健康カードを電子化する。オフライン(既に存在する物理的なカード)とオンライン(これまでなかった電子版のカード)の一体化により、電子健康カードとインターネットを通じて、医療サービスを提供することができるようになる。また身分認証や診療プロセスの改善、カード発行に費やされるコストの削減などもできる。
中国全国の健康カードを1つに
電子健康カードは複数の医療機関で共通して使用できるプラットフォームの役割も担う。カードの電子化によって健康カードが複数の医療機関で共通使用可能となる。これにより患者の診療状況などのデータを1つにまとめ、異なった医療機関の間で情報共有ができるようになる。従来は1つの医療機関につき1枚の健康カードが発行されていたため、別の医療機関では患者の診療記録を見ることができず、情報の共有化がなされていなかった。
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