中国ネットサービスの騰訊控股(テンセント)は、スマホ画面に顔が近づき過ぎるのを防ぐ「目を守る実験室」と名付けられた機能を開発した。顔と画面の距離が40センチメートルより近くなると、画面が自動的にぼやける仕組みだ。

 「目を守る実験室」はiPhoneで利用できる。

 ネット動画配信の騰訊視頻(テンセントビデオ)のチームが開発した。テンセントの調査データによると、現在中国では3~6歳児の近視の割合は12.8%となっており、人口は3000万人に上るとされている。「目を守る実験室」機能は新たにテンセントビデオのアプリに追加される。

テンセント「目を守る実験室」機能の説明。動画視聴時に右上のメニューを開いて設定する(上2つの画像)。ユーザーの顔が40cmより画面に近づくと自動的に動画がぼやける(下の画像)(テンセントのサイトより)
テンセント「目を守る実験室」機能の説明。動画視聴時に右上のメニューを開いて設定する(上2つの画像)。ユーザーの顔が40cmより画面に近づくと自動的に動画がぼやける(下の画像)(テンセントのサイトより)

 現在この機能は米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」のモデル「X(テン)」のバージョン、もしくはそれ以上の2018年秋の新製品「iPhone XS(テンエス)」と「同 XS Max」バージョンで利用可能だ。顔認証システム「Face ID」用のカメラ「TrueDepthカメラ」が、ユーザーの顔とスマホとの相対距離を感知することで、この機能を実現させる。

 「目を守る実験室」機能は優れた工業製品デザインを表彰するドイツの「レッドドット・デザイン賞」を18年に受賞している。加えて同機能以外にも色覚障害の人を配慮した機能も開発しており、同年年初にドイツの「iFデザイン賞」を受賞している。

 色覚障害は赤と緑や青と黄色などの対比度が低い色の区別が難しい。対比度を高めることで、色の区別をしやすくする。すでにアンドロイドのスマホで起動するテンセントビデオのアプリで利用可能で、毎日10万以上のアクセス数を記録する。

 なおテンセントによると、「目を守る実験室」機能によりスマホで取得されたデータは、保存されたり第三者に渡されたりすることはなく、プライバシーを保護しているという。