これまで分析しづらかったテレビCMの効果をより精緻に分析できるようにするために、データと技術を組み合わせて提供する企業が増えている。テレビの全録サービス「SPIDER PRO」を提供するPTP(東京・新宿)は3月から、ビデオリサーチ(東京・千代田)と共同で全国のテレビCMの効果測定を可能にする新サービス「Madison」の提供を始めた。第2回では、そのお値段を明らかにする。

 Madisonは自社や競合のテレビCMが全国のどのエリアでどれぐらい放送されたかが、翌日に分析できる。ビデオリサーチとの提携によって、どの地域で何GRP(延べ視聴率)のテレビCMが放送されたのかまで、月次や週次はもちろん最少では時間単位で分析できるのが特徴だ。従来、ビデオリサーチは関東、関西、名古屋といった主要5地域でしかGRPのデータを提供していなかったが、PTPのサービスとの連携により全国27地域で分析可能になった。

 企業はサービスを利用することで、ブランドや企業名を指定して競合の分析をしたり、自社で保有する購買データなどと掛け合わせてどの地域のテレビCMが成果につながっているかを分析したりできる。例えば、競合ブランドを指定して分析すれば、その企業がどの地域にGRPを多く投下しているかが分かる。「地域ごとのGRPを見れば、競合がどのエリアにいくらぐらいの予算を配分しているかが一目瞭然だ」とPTPの有吉昌康社長は言う。テレビCMのデータは4年分を振り返って分析できる。

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