テクノロジー企業の躍進により、フードデリバリー業界も変化が激しくなってきている。中国の調査会社の艾媒集団官网(アイアイ・メディア・リサーチ・グループ)の「2017上半年中国在線餐飲外買行業研究報告(2017年上半期の中国オンライン飲食宅配サービス市場調査)」によれば、中国のフードデリバリー市場は2017年に2045億6000万元(約3兆3000億円)に達した。急速に成長するこの領域でも、中国2大テックジャイアントのアリババ集団と騰訊控股(テンセント)が激しい火花を散らしている。

中国ではドローンによる配達が既に実現している
中国ではドローンによる配達が既に実現している

 アリババは18年4月に1兆円を投じて中国でフードデリバリー最大手の餓了麼(ウーラマ、Ele.me)を買収した。一方、テンセントが20%を出資する美団点評(メイチュアン、Meituan)は18年6月に香港証券取引所にIPO(新規株式公開)を申請しており、その時価総額は3兆円を超える。メイチュアンは配達網の拡大を狙い、シェアサイクル大手の摩拜单车(モバイク)を18年4月傘下に収めた。2大IT企業がこぞって投資をするフードデリバリー市場は、中国において熱い領域の1つと言えるだろう。

生活必需のフードデリバリー

 食料品や生活日用品をスマートフォン向けアプリから注文して、自宅まで届けてもらうデリバリーサービスは、上海など都心部で生活する人々にとって完全に生活の一部となっている。新興デリバリー事業者の競争激化によって、送料がほぼゼロになっていることが利用を後押しする。配送時間も短縮化が進む。最寄りの飲食店やスーパーから自宅まで、注文からわずか30分程度で商品が届く。昼時や夜などの利用が活発化する時間帯は、街中で各社のカラフルなデリバリーバイクが目に入る。

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