@Yam_eye・2012年12月30日 感覚的な全盛時は30代だが、自分が何をしているのか、自分の歴史的な役割が何かが分かってくるのは40代。すでに衰えつつある感覚を、思想と知識でカバーする。

田川欣哉氏の卒業研究を基に著者が描いた初期スケッチ。1998年
田川欣哉氏の卒業研究を基に著者が描いた初期スケッチ。1998年

 ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションにもなった、両手親指キーボード「tagtype Garage Kit」を開発し始めたのは1998年、私がちょうど40歳のときだった。基となるアイデアをつくったのは、当時大学生だった田川欣哉氏。彼の同級生である本間淳氏もプロジェクトに参加し、PCに接続するだけで動作するプロトタイプを制作、発表した。2000年には、この2人と共にヒューマノイドロボット「Cyclops」の制作にも着手した。両方とも、東京大学の基礎研究をベースにした自主開発プロジェクトだった。それまでの仕事はほとんど請け負いだった。にもかかわらず、なぜそんなことを始めたのだろうか。

 30代に著した『フューチャー・スタイル』という本がある。工学系の論文を読み、興味を持った研究者を取材し、その研究成果を基に未来のマシンのスケッチをして解説を加えた、SF的未来構想本である。そこで思い描いたことは「デザイナーと最先端の研究者との協業」だった。

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