@Yam_eye・2017年06月06日 真理に近づく方法は二つある。ひとつは、知識を検証可能な方法で記述し、みんなで共有すること。もう一つは、認識を洗練させて提示し、みんなの共感を得ること。前者を科学といい、後者を芸術という。

21_21 DESIGN SIGHTの「虫展 -デザインのお手本-」で展示された作品「Ready to Fly」の未来を描いたスケッチ。斉藤一哉先生による最新の科学成果と芸術のささやかな接点を目指す作品である
21_21 DESIGN SIGHTの「虫展 -デザインのお手本-」で展示された作品「Ready to Fly」の未来を描いたスケッチ。斉藤一哉先生による最新の科学成果と芸術のささやかな接点を目指す作品である

 レオナルド・ダ・ヴィンチが手稿に描いた機械の中には、彼が生きていたルネサンス期のさまざまなエンジニアたちのアイデアを、引用したり改変したりしたものが案外多く含まれているという。これは決して、技術者としてのダ・ヴィンチの独創性を損なうものではない。むしろ彼が、過去の技術や他のエンジニアの知識を学びながら、少しずつオリジナルなアイデアを加えていくという、正当な科学者であったことを示している。

 「科学と芸術の融合」という言葉はよく使われるが、そう簡単にこの二つは融合しない。

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