多くの会社でテレワークが導入され、自宅で仕事をすることが社会に浸透してきている。さらに最近では、バス・電車の座席がワーキングスペースとして提供され、駅の構内にオンライン会議ができる施設の設置がなされ、また、ワーケーションとしてバカンス地で仕事をする人も出てきている。このように、仕事をする場所が、従来の職場や自宅にとどまらず、会社とは無関係の第三者と共有するスペースへ拡大している。その際の懸念事項がセキュリティーの問題である。そこで、テレワークにおけるセキュリティーについて、フランテック法律事務所代表の金井高志弁護士に聞いた。

テレワークを進める際、セキュリティーの確保が重要になる(写真/Shuterstock)
テレワークを進める際、セキュリティーの確保が重要になる(写真/Shuterstock)
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テレワークは働く場所で分類することができる

Q1 そもそもテレワークとはどのような場所での働き方を意味しているのか。

A1 テレワークは、「遠距離の」という意味の「Tele(テレ)」と働くという意味の「Work(ワーク)」が組み合わさってできた言葉である。すなわち、会社の職場から離れた場所で働くこと全般を意味しており、働く場所によって分類できる。

 まず、テレワークは、自宅や自宅外のワーキングスペースといった特定の場所を利用する働き方と、場所を問わない働き方である「モバイルワーク」の2つに大別できる。

 さらに、前者の特定の場所を利用する働き方については、働く場所により分類することができ、自宅で働く場合の「在宅勤務」、そして複数の利用者に提供されている専有スペースの1つを利用する「レンタルオフィス」、不特定多数の利用者がオフィススペースをシェアする「シェアオフィス」や、シェアオフィスよりもさらに利用者間のコミュニティー形成に重点が置かれる「コワーキングスペース」などで働く場合の「施設利用型勤務」に分けられる。

 また、ホテルの部屋やネットカフェの個室、テレワークプランとして利用できるカラオケルームで仕事をする場合も、特定の場所を利用していることから、施設利用型勤務に含まれる。従前にはなかった、仕事ができるように施設化がなされ、ワーキングスペースとして提供されるバス・電車の座席、また移動途中の駅構内に設置されている施設で仕事をする場合も、特定の場所を利用している点で施設利用型勤務に分類され得るだろう。

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