自社に対する誹謗(ひぼう)中傷がネット上に投稿されていたらどのような対応をしたらよいか。差し当たって問題投稿の削除、投稿が繰り返されるようであれば投稿者を特定して止めさせたいところだ。では具体的にどのような手続きが必要になるか。2回にわたって企業の誹謗中傷対策に詳しい清水陽平弁護士が解説する。

(写真/Shutterstock)
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Q1 かつて企業に対する誹謗中傷が投稿されやすい場所として、「2ちゃんねる」(現5ちゃんねる)が知られていた。近年はどこが“火元”になりやすいか?

A1 今でも「5ちゃんねる」に企業に対する誹謗中傷が書き込まれることは少なくはないが、10年ほど前に比べると情報発信の手段が大幅に増えて、各種SNS、転職口コミサイトなどが使われることも多い。炎上の火元になりやすいものとしては、Twitterが挙げられる。他にも、Googleマップ、YouTube、note、転職会議、Vorkersといったサイトがある。

Q2 誹謗中傷がされた場合、企業はどのような対応をすることができるのか?

A2 ネット中傷における対応方法は、大きく分けると「削除」と「特定」の2つがある。「削除」は中傷記事の削除を求めるものであり、「特定」は投稿者を突き止めることだ。ただ、突き止めただけでは意味がないので、当該人物に対して損害賠償請求や刑事告訴をするということが通常だ。

Q3 「削除」と「特定」はどのように使い分けるのか?

A3 削除すれば記事は見えなくなるため、とりあえずの対処として有効と言える。しかし、記事を削除しても繰り返し投稿することが止められるわけではないため、投稿が繰り返されている場合は焼け石に水になりかねない。その場合、特定をして当人に直接やめるよう働きかけるのが有効と言える。

Q4 投稿しているのが1人とは限らないのではないか?

A4 確かに1人とは限らない。しかし、仮に大量の投稿が存在していても、実際に投稿を繰り返しているのは一人ないし数人の者であることが多い。特定作業を進めることで誹謗中傷が激減するということはしばしば起こる。

Q5 削除はどのようにしてするのか?

A5 どこでどのように中傷されているかによるが、国内の事業者が運営しているサービスであれば、当該事業者に「送信防止措置依頼書」を送付することが基本になる。海外事業者、例えばGoogle、YouTube、Twitter、Facebook、Instagramなどの場合には、各サイトに準備されているウェブフォームから削除を申請することができる。

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