2018年11月、中国のインターネットユーザーが高級ホテルの清掃の実態を、動画付きで中国版ツイッターである微博(Weibo)に投稿し、中国国内だけでなく日本国内においても衝撃が広がった。企業の問題行為を告発されないようにするにはどうすればよいか──。フランテック法律事務所代表の金井高志弁護士に解説してもらった。

 中国で投稿された動画には、国際的な5つ星高級ホテルにおいて、従業員が客の使ったタオルで風呂やトイレを掃除し、客室のコップまで拭いている様子が映し出されていた。問題行為を告発された多くのホテルが清掃の不備を謝罪し、従業員の教育を強化する旨を発表することとなり、また、中国の衛生当局がそれらのホテルについて、立ち入り検査を実施する事態となった。このようにインターネットにおいて企業の問題行為につき告発される事件が、しばしば発生している。

Q1 日本国内においてインターネットでの告発によって問題行為が発覚した事例は?

A1 日本国内でも、インターネットでの告発(以下「ネット告発」という)に関しては、いくつか事例がある。まず、14年に、消費者によって、まるか食品(以下「まるか食品」という)の「ペヤングソースやきそば」へのゴキブリ混入についての投稿がTwitterになされた事件が起こっている。

 また、東レのグループ会社である東レハイブリッドコード(以下「東レHC」という)において、08年から16年まで、顧客に製品を納入する際の品質検査に関し、顧客と取り決めた規格から外れたデータ数値が規格内に書き換えられるという不正行為が行われていたが、従業員などの関係者であると思われる者がインターネット上の掲示板にその不正行為に関する書き込みを行ったことから、その不正行為が発覚し、17年11月に、東レHCがその不正行為について公表するに至ったという事件が起こっている。

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