消費者庁はDMM.comに対し2018年10月、景品表示法に基づく課徴金の納付を命令した。16年4月から、優良誤認表示または有利誤認表示をした場合、課徴金を課されるように制度は変わっている。課徴金納付を避けるための注意事項を、フランテック法律事務所代表の金井高志弁護士に解説してもらった。

 消費者庁は、18年10月19日、合同会社DMM.comに対し、合同会社に組織変更する前の株式会社DMM.com(以下「DMM」という)が供給する「DMM.make50インチ4Kディスプレイ」と「DMM.make65インチ4Kディスプレイ」と称する2種の液晶ディスプレー(以下「本件2商品」という)に係る表示について、景品表示法に基づいて、課徴金納付命令を行った。

 事案は、DMMが、本件2商品の各商品に関し、前後のフレームから中間的なフレームを新たに生成し、映像を補完する倍速駆動と称する技術により、1秒間に60フレームで構成される映像を1秒間に120フレームで構成される、より滑らかな映像にして映し出す機能を具備しているかのように示す表示をしていたが、実際には、そのようにして映し出す機能を具備していなかったというものである。

 DMMは、本件2商品について、株式会社UPQ(以下「UPQ」という)から、委託者(DMM)のブランドで製品を設計・生産する相手先商標製品設計製造というODMのスキームにより供給を受け、DMMのブランドを付して、問題となる表示を行い、販売していたもので、また、UPQも、自社ブランドで販売する商品の機能につき、DMMと同様の表示を行っていた。このようなDMMおよびUPQの表示行為が優良誤認表示に当たるとされ、消費者庁から、18年3月29日に、DMMおよびUPQに対して、再発防止等を求める措置命令が出された。そして、この10月になり、DMMは、本件2商品の表示について、機能の根拠となる情報を十分に確認していなかったとして、消費者庁から、課徴金納付命令を出されたものである。

Q1 課徴金納付命令とは何か?

A1 13年、ホテル・レストラン等で、メニュー表示とは異なる食材を使用した料理を提供していた問題が相次いで発覚し、いわゆる食品偽装や食品表示等の問題として、食に対する消費者の安心を根底から揺るがす社会問題が発生した。このような一連の問題を受けて、食品表示等の適正化に向けた体制の強化や違反行為の抑止を目的として、消費者庁は、16年4月、事業者が優良誤認表示または有利誤認表示(景品表示法5条1号・2号)に違反した場合に、「課徴金」と呼ばれる金銭を国に支払うよう事業者に命じ、経済的不利益を与える制度である課徴金制度を導入した。