コニカミノルタは、複合機の進化型としてIoTプラットフォーム「Workplace Hub」を開発。それと並行して、モノづくり企業から顧客の課題を解決するソリューション提案型の企業への組織変革を推進している。

建設現場などを観察して顧客ニーズを探った
建設現場などを観察して顧客ニーズを探った

今回のテーマ:モノづくり型からコトづくり型への組織転換

解説編

●コトづくり型組織への転換のポイント
・組織変革の手段として、デザイン思考や共創型のスタイルを活用してプロジェクト(本文のStep1~3)を推進
・グローバルチームとローカルチームが協業し、縦割りの分業思考にとらわれず全体を構想できる環境づくり
・顧客接点を最上流に置いた価値創造のプロセスを通じて、ビジョンと顧客価値を統合する

 今回の取り組みは、Workplace Hubというグローバルサービスの日本市場導入に向けたコンセプト作成と組織変革の支援としてスタートしました。Workplace Hubは、モノづくりや規模の経済によるビジネスモデルから顧客の課題を解決していくためのソリューション提案型へと進化させていく、いわばコニカミノルタが進化するための戦略的事業という位置付けです。こうした事業を実現していくには、多くの組織的な変革を伴います。

 だからこそ、組織や立場を超えた共創環境づくりやコニカミノルタの持つ多様な顧客接点を生かした顧客価値起点でのサービス開発プロセス、そして理想と現実の往復を丁寧に進めていくファシリテーションが不可欠でした。

Step1:事業を通じた変革ビジョン作成

 まず実施したのは、グローバル製品企画開発チームとローカル販売企画チームの双方を巻き込んだ変革ビジョンの作成でした。

 短期~中長期にわたり、事業を通じて実現したいことを可視化して見えてきたことが3つあります。

 1つは、グローバル側でサーバーやシステムなどプラットフォームを提供し、ローカル側でアプリケーションやサービスを開発する協働体制が必要なこと。

 2つ目は、単なるモノづくりではなく、顧客ニーズを理解してサービスを開発するビジネスモデルの転換に伴う、組織的な能力が欠かせないこと。

 3つ目は、最終的にはヘルスケアなどを含めた多様な事業資産を生かし、“One Konica Minolta”として生活のさまざまな接点で複合的に価値を創出していくという、原口社長のビジョンです。

 チームは、グローバルとローカル、マネジメントと販売現場、ビジネスとデザインという多様な立場・視点を持ったメンバーで横断的に編成しました。

 特に、初期段階では事業企画、マーケティング、システムなどのメンバーが中心でしたが、本社のデザインチームに参画を要請。彼らはWorkplace Hubの初期構想のメンバーであり、従来製品および先行製品デザインの担当ですが、販売会社への展開と事業具現化の支援にデザイナーの力を生かすという、経営とデザインの橋渡しのための役割を担いました。

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