
音部大輔の「マーケティング視点」
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- 第40回
- 2023.05.17
まじで迷う! 全49案から表紙決定までのエトセトラ #河村編集中 5 たぶん、いちばん時間をかけて決めたのは表紙です。皆さんの記憶に残っている本の表紙はありますか? 河村は正直、本の表紙デザインの意味とかあまり考えたことがなかったので、超印象的と思うデザインにまだ出合えていないのですが、今回書籍をつくって考えが変わりました。超細部にも意味が込められていたりするので、本の内容と照らし合わせながら表紙デザインを見てみると、いろいろ発見があるかもです。私も今度やってみます。 -
- 第39回
- 2023.04.25
編集が終わらん② 人は好きになったら名前を知る #河村編集中 4 まだまだ編集(=校正読み)は終わりませんが、河村が音部大輔さんの新刊『マーケティングの扉』の編集中に学んだtipsを、つれづれなるままに書いていきます。今回はちょっと真面目になっちゃいましたー。商品を手に取ってもらうには、名前を覚えてもらうのが先か、それとも好きになってもらうのが先か、というお話。 -
- 第38回
- 2023.04.13
音部さんの薫陶「しんどいときはいっそ寝ましょう」 #河村編集中 3 初めての校正読みが、まじでぜんぜん終わりませんでした。普通の読書と違ってひと文字ひと文字、間違いを探しながら読み進めなくちゃならないんです。でもやるならいっそ楽しんでやろうと、一読者として(編集者は最初の読者!)ふむふむしながら読み進めました。河村が音部大輔さんの新刊『マーケティングの扉』の編集中に学んだtipsを、つれづれなるままに書いていきます。 -
- 第37回
- 2023.03.31
書籍タイトルってこうやって決まるんだ~ #河村編集中2 いかんせん書籍編集が初めてなもので、書籍タイトルの決め方ひとつとっても学びがあったのです。音部大輔さんの新刊『マーケティングの扉 経験を知識に変える一問一答』ができる過程を追う「河村編集中」。今回は、あんなことやこんなことがあった「タイトル決め」の現場をリポート。タイトル案には、各人のキャラクターがにじみ出ていて面白いです。笑 -
- 第36回
- 2023.03.27
音部氏×新人記者 新刊完成までの裏側をリポします! 河村編集中#1 2023年4月20日(書店では4月24日)、日経クロストレンドのアドバイザリーボードとしてもおなじみの、音部大輔さんの新書籍『マーケティングの扉 経験を知識に変える一問一答』が出ます(予定)! 編集担当はクロトレ1年目の新人・河村優。これが初の書籍編集です。書籍発売まで音部さんの連載枠をお借りして、ワクワクドキドキ時にしんどみな、書籍編集の現場を大公開。恐らくクロトレ一ゆるい内容です。今回は新刊と河村についてご紹介。 -
- 第35回
- 2021.01.14
コロナ禍で見えた「料理宅配とゲーム」の意外な関係 音部氏語る クー・マーケティング・カンパニー代表の音部大輔氏が、ヴァリューズと共同でコロナ禍前後のフードデリバリーアプリへのアクセスの変化を分析。フードデリバリーアプリの利用を新習慣として確立した層はゲームアプリや出会い系アプリの利用頻度が高いことが分かりました。 -
- 第34回
- 2020.07.03
結果を出しているマーケターがいい人材を育てられるとは限らない P&Gで17年間ブランドマネジメントなどを経験し、資生堂ジャパンでCMO(最高マーケティング責任者)も務めた音部大輔氏は「いい人材を育てるには仕事に必要なスキルをリストアップし、目標を設定して計測すること」と言います。 -
- 第33回
- 2020.07.03
音部氏がリモートワーク下の人材育成に警鐘 OJTが完全な放置に P&Gで17年間ブランドマネジメントなどを経験し、資生堂ジャパンでCMO(最高マーケティング責任者)も務めた音部大輔氏は「オフィスでの非公式なやりとりに助けられていた部分がなくなってしまうと、OJT風の放置がそのまま完全な放置になりかねない」と警鐘を鳴らす。 -
- 第32回
- 2020.05.13
マーケティングトップは「資源の変化」を把握し、目的を明確化せよ ブランド担当者がコロナ禍で来期の戦略を考える中、マネジメント層はすべきとととは。「ビジョンと目的の設定はマネジメントの最重要な仕事」と、P&Gで17年間ブランドマネジメントを経験し、資生堂ジャパンでCMO(最高マーケティング責任者)も務めた音部大輔氏は断言する。 -
- 第31回
- 2020.05.12
マーケターは消費者理解の「地形図」を書き直すべし P&Gで17年間ブランドマネジメントを経験し、資生堂ジャパンでCMO(最高マーケティング責任者)も務めた音部大輔氏は、コロナ禍でマーケターがやるべきことは消費者の自ブランドに対するパーセプションの変化を捉えつつ、その周辺の生活や習慣の変化を理解することだという。 -
- 第30回
- 2020.05.12
コロナ禍だからこそ、マーケターが今やっておくべき「3つのこと」 新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない中、ブランド戦略を担うマーケターが2021年以降に向けて今やっておくべきことは何か。P&Gで17年間ブランドマネジメントなどを経験し、資生堂ジャパンでCMO(最高マーケティング責任者)も務めた音部大輔氏が提言する。 -
- 第29回
- 2019.07.18
音部大輔氏が教える 経営統合による部門のサイロ化を防ぐ方法 企業規模の拡大によって部門間の連携が取れずサイロ化(孤立化)してしまう。この議題に対して、クー・マーケティング・カンパニーの音部大輔社長、CARTA HOLDINGSの宇佐美進典会長、サイバー・コミュニケーションズ(cci)の目黒拓副社長が組織の構築法について議論した。 -
- 第28回
- 2019.04.26
一流のプロフェッショナルとは?【対談】音部大輔×内田和成 書籍『マーケティングプロフェッショナルの視点』発刊を記念した連載の番外編は、コンサルの“プロフェッショナル”と呼ばれる早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成氏と音部大輔氏の対談。プロフェッショナルの条件を語り尽くした。「戦略の左脳」と「本能の右脳」で議論は盛り上がった。 -
- 第27回
- 2019.03.27
(最終回)これからのマーケターへの提言 いろいろな変化が継続的に発生しているときに、マーケターは何をすべきだろう。マーケティングプロフェッショナルがマーケターであるなら、その本義は「いい〇〇」の定義を変え、市場創造をすることにある。自分はどういった役割で市場創造に貢献できるのか、見極めてみることも役に立つかもしれない。 -
- 第26回
- 2019.03.13
AI時代の優秀なマーケターとは何か 複数の企業がマーケティング業務をAI(人工知能)で支援するサービスを始めている。AIは人の仕事を奪うのか、それとも人の能力を強化するのか。もしマーケティング業務向けのAIが、人間としての思考に集中できる環境を用意してくれれば、マーケターは改めてその資質を問われるだろう。 -
- 第25回
- 2019.02.27
ブランドベネフィットを魅力的にし、競合に勝つためのある経験則 消費者が製品を欲しいと思うのは、その性能ではなく得られるベネフィット(便益)による。あまり知られていないが、そのベネフィットを最大限に発揮させる経験則がある。例えばオムツは、「赤ちゃんが機嫌良く、愛想良くいられる」製品が選ばれるだろう。それはつまりどういうことだろうか──。 -
- 第24回
- 2019.02.13
マーケ活動の設計図「パーセプションフロー・モデル」の効用 マーケティング活動全体の設計図となる「パーセプションフロー・モデル」は、消費者のブランドに対する認識や知覚=パーセプションをベースにしたモデルだ。前回の概要に続き、今回はその効用を解説する。ピアノソロと交響楽団の違いを思い浮かべると理解しやすいが、何だか分かるだろうか。 -
- 第23回
- 2019.01.30
マーケ活動の設計図「パーセプションフロー・モデル」とは? マーケティング活動全体の設計図となる「パーセプションフロー・モデル」は、消費者のブランドに対する認識や知覚=パーセプションをベースにしたモデルだ。ブランドの認知、興味、購入、使用を経て、満足、再購入、口コミという経路をベースに、変化を促すためのメッセージやメディアを記述していく。 -
- 第22回
- 2019.01.16
自社ブランドを強力にするのは「設計図」 記すべき8項目とは 生物種の名前のよりどころとなる正基準標本のことを「ホロタイプ」と呼ぶが、実はブランドにもこのホロタイプが存在する。定義することで多面的な活動に一貫性を保ちやすくなる。今回はその8項目を説明する。強力なブランドを作るためには、主な項目は全社で共有したい。 -
- 第21回
- 2018.12.26
なぜ「20代女性」がターゲット消費者なのか、自問してみよう 生活のデジタル化は大量のデータを生み出し、マーケティング活動の効率化に変革をもたらした。忘れるべきではないのは、データは大量の数字の羅列という様式を取るが、本質は消費者の体験や活動を数値で置き換えたもの、ということ。データを「数字」として認識した時点で、意義を失いかねない。 -
- 第20回
- 2018.12.12
「マーケティングのデジタル化とは何か」を考える マスマーケティングとデジタルマーケティングは対立するものとして語られるが、消費者の期待をよりよく超える、という意図は変わらない。弘法筆を選ばず──マーケターは目的に対して最適な“筆”を選べる姿を目指すべきだ。そのためにマーケティングにおけるデジタル化とは何かを整理して理解しよう。 -
- 第19回
- 2018.11.28
1万時間の経験値を積まずに、優秀な人材を育成する方法とは? マーケティング組織の持続的な成長のためには、次世代の育成は極めて重要な課題である。ひとかどのプロフェッショナルになるには1万時間を投入する必要があるともいわれるが、競争力のある道具立てを整えることで時間をかけずとも途上層の貢献を最大化できる。 -
- 第18回
- 2018.11.14
上司の思い込み発言より現場の話を聞く 成長する組織の作り方 「後進の育成ができなければ自らも昇進できない」といった規律を維持できる組織もあれば、希少な人材育成者をうまく活用できない企業もある。自律的な組織成長を実現するには、成長の本質を理解する必要がある。何に着目し、どのような手を打てばいいだろうか。 -
- 第17回
- 2018.10.31
調査、デジタル、PR…専門家に実力を最大限発揮してもらう方法 ブランドマネジメントを専門性で支援する横断マーケティング機能を持つ組織も少なくない。これらの部門と働く際には、何に気を配るべきか。その代表的な組織ともいえる、市場や消費者の調査部門について考察する。 -
- 第16回
- 2018.10.17
一騎当千のマーケティング巧者「ナポレオン的CMO」は万能か? CMO(Chief Marketing Officer=最高マーケティング責任者)の役割は企業によってさまざまだ。一例を挙げれば、あらゆる施策を把握し、意思決定して勝ち続ける一騎当千のマーケティング巧者であるナポレオン的CMOがある。しかし、すべての企業でナポレオンが求められるわけではない。 -
- 第15回
- 2018.10.03
フィンテックとはマーケティングだった! 今回は「音部大輔の『マーケティング視点』」の番外編。最近、音部氏は1つの疑問がある。フィンテックはマーケティングをどう変えていくのか──。そんな疑問を解決するために、フィンテック企業の代表格の1社であるマネーフォワードの取締役であり、同社Fintech研究所長も兼任する瀧俊雄氏の下を訪れ、フィンテックの本質を尋ねたところ意外な発見があった。 -
- 第14回
- 2018.09.19
新米ブランドマネジャーが諭されること 忖度、妥協は無用 ブランドマネジメント制では、経営の最小単位がブランドチームである。その中心でブランドを指揮するのがブランドマネジャーだ。ブランドマーケティング組織における最重要の要となる存在である。ブランドの競争力は、ブランドマネジャーに懸かっていると言っても過言ではない。音部大輔氏はブランドマネジャーだった当時、多くのマネジメントに諭されたことがある。 -
- 第13回
- 2018.09.05
なぜ優秀なブランドマネジャーが育たないのか? さまざまな組織形態のうち、ブランドを中心とした経営体制を採る組織をブランドマネジメント制と呼ぶ。それぞれのブランドに固有の「意味」を確立し、長期的に利益を最大化するブランドの管理・運営のために生まれた組織形態である。多くの日本企業でこの制度を構築、維持するためには、いくつかの課題がある。 -
- 第12回
- 2018.08.22
ロジカルに考えられない組織 6カ月で変える特効薬 上司に言われたから、クライアントが言っているから、去年もやったから──。あるマーケティング活動を実施する根拠に、こうした回答が返ってくる組織は注意が必要だ。ビジネスの意思決定は論理的な確証に基づいた方が成功しやすいが、それが難しいのは読者諸兄も実感するところだろう。では、どうすればよいのか……半年ほどで効果が期待できる特効薬がある。 -
- 第11回
- 2018.08.01
上司のモノの見方をコピーする 勝ち続けるブランドづくりの鍵 保有する資源量が多いことこそが「強さ」である。そして、市場での競争に勝つために必要な最大の資源の一つが「人材」だ。マーケターやブランドチームの能力や総合力が、ブランドの構築に極めて大きな影響をもたらす。では、優秀な人材が異動した後も、永続的に勝ち続けるブランドをつくるにはどうすればよいのか──、その鍵は「上司や自身のモノの見方をコピーし形式知化」することにある。 -
- 第10回
- 2018.07.18
「現場の声」を聞く技術 うまく引き出す3つの質問 現場の声を活動に反映させなければならない。極めて正論であるし、当然といえばあまりに当然。とはいえ、現場の営業の要望を聞いて、そのまま承認すればいい、というものでもない。そもそも役割や視界が違うのだから、現場の声にも聞き方がある。 -
- 第9回
- 2018.07.04
物量での戦いに負けて悩む人へ伝えたい 資源を獲得する2つのコツ 一般的には、競争に勝てるのは強いからである。そして、強いというのは資源をたくさん持っていることを指す。つまり、強くなるためには、資源をたくさん保有すればいい。違った視点から眺めたり、既存の資源と交換したりすることで、より多くの資源を手に入れることが可能だ。結果的に、よりよく目的を達成し、競争に勝つことができるだろう。 -
- 第8回
- 2018.06.20
優秀な組織でも繰り返す「目的の喪失」 考える能力は重要な資源 「目的を明確にするのが大事」ということは分かっていても、効果的な目的を設定するのは意外と難しい。それに、ついつい目前の活動に熱中してしまうのもよくあることだろう。「とりあえず動く」前に、少し考えることで成功確率は上げられる。 -
- 第7回
- 2018.06.06
マーケティング戦略策定の第一歩 「目的」と「資源」を理解する マーケティングコンサルタントの音部大輔氏が毎回、新たなマーケティング視点を提示する連載。今回からはマーケティング「戦略」の考え方について掘り下げていく。そもそも戦略とは何だろうか、あなたの会社にマーケティング戦略は存在するだろうか? -
- 第6回
- 2018.05.23
リピートにつながらない新規顧客は獲得するな リピートにつながらない新規顧客(トライアル)は有害だ。トライアルの獲得はマーケティングの醍醐味であることは間違いないが、そこから得られる利益は多くの場合マイナスであり、リピートにつながってこその新規顧客獲得である。こうした考えを徹底させるにはよく使われるパーチェスファネルではなく、エレベーター型の概念を採用すべきである。 -
- 第5回
- 2018.05.10
世界のブランド企業の常識 「ブランド規定書」に共通する3項目 ブランドが「意味」であるならば、その意味管理、意味作りの活動全般をブランディングと呼ぶ。ブランドを確立して、自転車操業的な施策の連発に頼ることなく持続的な成長を志向するのがブランドマネジメントが目指すものである。これはユーザーベースを確立することを通して実現されるが、4P(Product, Place, Price, Promotion)はそのための手段として運用する。メーカーであれば、作ったモノに適用可能な名前をつけて売るのではなく、ブランドの意味を具現化するモノを作るのがブランドマネジメントの方法である。 -
- 第4回
- 2018.04.25
なぜブランドは利益を出せるのか? ブランドは「意味」であり、持続的な利益拡大に役立つ。ブランドマネジメント制が利益を生み出しやすいのは、構造的な理由に加えて、費用を投資に変換するからだ。そのためには、記憶をうまく使う必要がある。 マーケティングコンサルタントの音部大輔氏が毎回、新たなマーケティング視点を提示する連載の第4回。 -
- 第3回
- 2018.04.18
万年筆の競合は万年筆だけにあらず あなたはいくつ挙げられる? 競合先は必ずしも同じ業界の同じ形態のものとは限らない。その競争関係は、ベネフィット、財布、胃袋、時間といった複数の軸で説明が可能だ。自分のブランドが提供するベネフィットがどのような競合と市場を構成していくべきか俯瞰することはブランド戦略を立案する際に最も重要な懸案事項の1つである。 -
- 第2回
- 2018.04.10
マーケティングとブランディングは同じ? マーケティングもブランディングも、「消費者の認識を管理して行動の必然を提供する」という点は同じだ。マーケティングは「属性の順位を転換して市場を創造する」ことを目指す。いわば、ニーズを作り出すことだ。対してブランディングは「ブランドの意味の確立」を目指す。いわば、ベネフィットを作り出すことだ。両方がうまく組み合わさると、「持続的な売り上げと利益の成長を促進・担保する」ことができるようになる。 -
- 第1回
- 2018.04.02
製品性能で勝るのに、あなたのブランドが1位になれないワケ 市場創造は、マーケティングの最も重要な役割である。テクノロジーだけでは市場創造は完結できない。市場創造の要諦は、製品属性の順位を転換することで「いい○○」の定義を変えることにある。