マーケティングもブランディングも、「消費者の認識を管理して行動の必然を提供する」という点は同じだ。マーケティングは「属性の順位を転換して市場を創造する」ことを目指す。いわば、ニーズを作り出すことだ。対してブランディングは「ブランドの意味の確立」を目指す。いわば、ベネフィットを作り出すことだ。両方がうまく組み合わさると、「持続的な売り上げと利益の成長を促進・担保する」ことができるようになる。

 「マーケティングもブランディングも同じ、売れる仕組みを作ることだ」と説かれることがある。間違いではないが、潤沢な経験や天賦の洞察を持っていない場合、この説明ではマーケティングやブランディングを十分に理解するヒントになりにくい。カタカナのまま翻訳してこなかったことも理解の妨げになっているかもしれない。世の中にはマーケティングやブランディングについて、様々な定義や解釈がある。どれが正しくてどれが間違いということよりも、どのように捉えると理解・体得しやすいか、が重要だろう。

 マーケティングとブランディングは同じ分野の似た印象を持つ言葉であるけれど、共通する部分とそうでない部分がある。

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