約3万人を対象としたインターネット調査により、日本人の消費生活の実態に迫る連載企画。今回の対象は電子マネーや電子決済サービス。対応店舗が増え、商店街にあるような小さな店での使用も日常的になりつつある。親和性が高そうな30~34歳が愛用するキャッシュレスサービスについて調べた。

●よく利用している電子マネー・電子決済サービス
●よく利用している電子マネー・電子決済サービス

 マクロミル ブランドデータバンクが、国内の消費者約3万1000人(10~60代の男女)を対象に実施した調査結果(2019年12月実施)から、30~34歳の「よく利用している電子マネー・電子決済サービス」に着目した。

 30~34歳は1985~89年生まれ。デジタルネイティブ世代で、ネットリテラシーはそこそこ高い。電子マネー・電子決済サービスの使用に抵抗はないはずだ。

2500万人超えのPayPayが首位

 全体1位は、ソフトバンクグループ系のQR、バーコード決済サービス「PayPay」だ。2018年10月にサービスを開始し、20年2月には、登録ユーザーが2500万人を超えたと発表した。

 わずか1年と少しの間にこれほど多くのユーザーを獲得できた要因として、決済金額の20%をポイント還元するなど、ほかのサービスに先立って繰り返した大盤振る舞いのキャンペーンが挙げられる。こうしたキャンペーンにつられ、スマホ画面に表示したQRコードでの決済を、PayPayで初めて使用した人も多いだろう。国内のキャッシュレスサービスの火付け役とも言えるPayPayは、全体ランキングだけでなく、30~34歳の男性女性でもそれぞれ1位となった。高率でポイント還元されるインセンティブは、世代を問わず人々を強く引きつけるのだ。

 全体ランキング2位はJR東日本の「Suica」、3位はイオンの「WAON」、4位はセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」、5位は「楽天Edy」となった。10~60代までの全体では、従来からあるこれらのプリペイド型電子マネーのほうが、PayPayなど、QR、バーコード決済サービスよりも人気だと分かる。

30~34歳男性はネット系が好き

 30~34歳男性(1204人)のランキングを見ると、1位PayPay、2位Suicaと続く。Suicaなどプリペイドカード型電子マネーは順位こそ高いものの、全体平均と同じ傾向で、この層特有の人気サービスではない。上の図でいうと、「平均的」のラインの右側に行けば行くほど、そのブランドがこの層に特に好まれているということになる。

 全体平均と比べてこの層が特に好むサービスといえるのは3位楽天ペイだ。ほかにも上位にランクインした中でこの層特有の人気サービスは、5位d払い、6位LINE Pay、8位「Apple Pay」となっている。

 このうち、PayPayと楽天ペイ、d払い、LINE PayはQR、バーコード決済サービス。Apple Payは、Appleのデバイスで決済するスマホ決済サービスだ。どうやら、この層が好むのは、日常的に利用しているネットサービスにひも付いたキャッシュレスサービスと言えそうだ。

 これらの人気の理由は、楽天ペイなら楽天市場や楽天カードなどとの連携でポイントをためやすい点、d払いならキャンペーンを多く実施している点にあるだろうか。LINE Payには、多くのユーザーが日常的に親しむLINEアプリから使える手軽さがある。

 さらに下位を見ていくと、13位「メルペイ」、15位「Google Pay」と、やはりネット系キャッシュレスサービスがこの層特有の人気を集めていると分かる。