1971年に誕生した世界初の即席麺「カップヌードル」が、生まれたときから身近に存在したポスト団塊ジュニア世代。「即席麺ネーティブ」な40~44歳の世代が好む麺商品とは?
今回は、ブランドデータバンクが約3万人に聞いた「よく購入している即席麺・スープ類」の集計結果(2018年12月)から、40~44歳の男女のデータを抽出。10~60代までの全世代の集計結果と比較してみた。
40~44歳は、1970年代後半生まれ。生まれたときから58年発売の「チキンラーメン」も71年発売の「カップヌードル」も存在し、物心ついた頃から即席麺に慣れ親しんできた。今では世界で年間1000億食が販売されると言われ、毎月多彩な新商品がリリースされる即席麺。その歴史と共に歩んできた即席麺ネーティブ世代の男女は、いったいどんな商品がお好みだろうか。
時代に応え続けるカップヌードル
40~44歳の男女だけでなく、全世代でもベスト3に輝いたのが「定番」の3商品。1位「カップヌードル」、2位「赤いきつねうどん」、3位「日清のどん兵衛 うどん」と、ラーメン1商品、うどん2商品がランクインしている。
1位のカップヌードルは、世界初のカップラーメンであり、「シーフード」や「カレー」といった定番商品に加え、近年はさまざまなフレーバーをリリース。辛味と酸味を楽しめる「トムヤムクンヌードル」や、チーズが効いた「ラザニア風 チーズミートソース味」。しびれる辛さの「花椒シビうま激辛麻辣味」など、個性的な新商品が消費者の興味を引く。こうした商品に求める役割は、ロングセラーの宿命ともいえるマンネリ化脱却。他にも、健康意識の高まりに対応した、脂質や糖質、カロリーを抑えた商品もある。消費者を飽きさせず、時代のニーズに応える商品展開の巧みさが、王者であり続けられる理由なのだ。
2位は東洋水産の看板商品、78年に誕生した赤いきつねうどんだ。2年後の80年には「緑のたぬき天そば」を発売。緑のたぬきもまた、40~44歳の男性6位、女性7位、全世代でも5位と健闘している。定番はどれも、根強い人気を誇っている。
3位のどん兵衛うどんは76年生まれ。「日清のどん兵衛 そば」も人気だが、やはりうどんのほうが好まれている。
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