約3万人を対象としたインターネット調査により、日本人の消費生活の実態に迫る連載企画。今回は30代後半女性、年収500万円以上の層にフォーカスする。彼女たちは「団塊ジュニア」と「ゆとり世代」の狭間で、新旧の価値観の「いいとこ取り」をできる判断力と経済力を持つ。
約3万人の調査対象者を擁するブランドデータバンク。2018年6月に実施した調査結果から、35~39歳で個人年収500万円以上の女性のデータに着目。この世代の女性に好まれるトップ3を、ジャンルごとにピックアップした。
1979~84年生まれは、日本経済が90年代前半のバブル終焉を契機に低迷した「失われた20年」に青春時代を過ごした世代。その多くは、93~2005年まで続いた就職氷河期終盤に就職活動を経験。大学卒業者の半数近くが就職できないといわれた年でもあり、大企業の終身雇用の崩壊やフリーター、ニートといった言葉の誕生をリアルタイムに見てきた。
35~39歳の世代は、70年代前半生まれの団塊ジュニアにも87年生まれ以降のゆとり世代にも含まれず、バブルのつけを受け止めながら、個性尊重という価値観が広がる前に生まれた“名もなき世代”“つなぎ世代”といえるかもしれない。
慎重かつ大胆で自己肯定感も
とはいえ、デフレ経済の中で成長するとともに世の中にものがあふれ続け、豊富な選択肢から安くて良いものを選ぶ目が養われた。
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