2018年2月に発売し、2カ月で321万食を出荷して定番化を果たしたのが、米飯液体調味料(ご飯のもと)の「プチッとごはんズ」(エバラ食品工業)だ。残り物のご飯と卵を使い、炒めればチャーハン、煮込めば雑炊になる“二刀流”が特徴。1人分から調理できる個食対応も人気の理由だ。

プチッとごはんズ(エバラ食品工業)は同社が2013年に発売し、10種の味を展開する「プチッと鍋」の背中を猛追するヒットに
「一般的に、ご飯のもとはかなり高齢化した市場」(True Dataのデータアナリスト・烏谷正彦氏)。だがエバラは、より若い共働きや子育て世代に狙いを設定。「博多風とんこつ」「チキントマト」といった新味を提案した。
■一般的な混ぜご飯のもとより、若い世代が購入

さらに目を付けたのが、炊飯を面倒臭がる若い世代に急速に普及し、8年連続で拡大を続ける無菌包装米飯(パックご飯)だ。「同じ棚に並べることをスーパーに提案すると、想定を上回る反応があった」(エバラ食品工業)という。ご飯のもとの売り場に加え、新たな棚での合わせ買いによる売り上げが拡大した。
ストックご飯の有効活用で大受け

エバラの調査では、炊いたご飯が余る世帯は約8割。その余りから生じる悩ましい冷凍ご飯を、扱いやすい液体調味料でチャーハンと雑炊の2種に調理できる新規性が受けた
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