歯ブラシはヘッドが小型のものが主流のなか、2018年に市場の約14%を占めるまでに急伸しているのが、真逆ともいえる「幅広ヘッド」。11年に業界で初採用し、約5割のシェアを誇るのがエビスの「プレミアムケアシリーズ」だ。

業界では小型ヘッドで一本一本歯を磨く“点”の歯磨きが基本。ただ、「大半の消費者は時間も技術もなく、磨き残しが多かった」(エビス)という。そこで同社が提案したのが、ヘッド面積を従来の2倍、毛穴と毛量を倍以上にし、数本の歯を一気に歯垢除去できる“面”の歯磨きだ。毛の硬さや配置を工夫し、磨き心地も追求した。一部スーパーで先行発売したところ、「素早く磨ける」「気持ちがいい」と想定以上に売れ、クチコミで拡散。2015年以降には大手も追随した。
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