日本フードサービス協会(JF)が2019年1月25日に発表した外食産業市場動向調査によると、18年の外食産業の年間売上状況は前年比2.3%増と4年連続でプラスだった。業態別で見るとファストフード(同3.3%増)は3年連続、ファミリーレストラン(同1.3%増)は7年連続で前年を上回った。
同調査は、JF加盟のファストフード、ファミリーレストラン、パブレストラン/居酒屋、ディナーレストラン、喫茶、その他の6業態合計197事業社3万6637店(12月有効回収事業者/店舗)から集計した(新規店も含む)。業態に関しては経済産業省の商業統計を参考に区分している。
同日発表した2018年12月の売上状況は、2.1%増と28カ月(2年4カ月)連続して前年同月を上回った。12月は振り替え休日により休日が例年より1日増えた他、多くのファストフード店が各種キャンペーンや季節商品の訴求などで奏功。これにけん引され、全体の売り上げを伸ばした。
ハンバーガーチェーン大手2社の12月の既存店売上高は明暗が分かれ続けたまま。日本マクドナルド(日本マクドナルドホールディングス)の売上高は同8.8%増と、37カ月(3年1カ月)連続で前年同月を上回った。客数は同7.4%増、客単価は同1.3%増だった。12月は冬季限定メニューの「グラコロ」シリーズとして「超グラコロ」と「濃グラコロ チーズフォンデュ」の2種類を販売し、好評だった。
モスバーガー(モスフードサービス)の売上高は同8.4%減と11カ月連続でマイナス。客数も同6.9%減、客単価も同1.5%減だった。しかし08年の発売以来人気の期間限定商品「とびきりハンバーグサンド」シリーズの新作「きのこ&チーズ」と「きのこ」を11月21日から販売した効果か、9月以降3カ月連続で続いていた10%超の大幅減は止まった。
牛丼チェーン大手3社の既存店売上高は2社がプラス、1社がマイナスだった。すき家(ゼンショーホールディングス)の売上高は同2.0%増と7カ月連続でプラスだった。客数は同2.1%増、客単価は同0.1%減だった。松屋(松屋フーズホールディングス)の売上高は3.0%増と5カ月連続でプラスだった。客数は同1.3%減、客単価は同4.3%増だった。一方、吉野家(吉野家ホールディングス)の売上高は同1.2%減で3カ月連続のマイナスとなった。客数は同2.9%減、客単価は1.8%増だった。
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