日本百貨店協会が2019年1月23日に発表した18年の全国百貨店売上高は、既存店ベース(店舗数調整後)で約5兆8870億円。前年比0.8%減と2年ぶりにマイナスだった。一方、18年のインバウンドは客数が約524万人(前年比28.6%増)、売上高が約3396億円(同25.8%増)と2年連続プラスで客数・売上高共に過去最高だ。
18年12月の全国百貨店売上高は約6805億円。前年同月比0.7%減と2カ月連続でマイナスだった。調査対象の百貨店は全国79社の219店舗と前月と同じ。顧客別では売上高全体の4.4%を占めるインバウンドが同8.4%増の約302億円と過去2番目を記録し、25カ月(2年1カ月)連続のプラスとなった。高額品やインバウンドは引き続き好調に推したが、月の前半は気温が高くコートなど主力の防寒アイテムが苦戦し、月後半からの気温低下でようやく冬物商材が動いたものの、全体では前年実績には届かなかった。全売上高の95.6%を占める国内向けが同1.1%減と2カ月連続でマイナスだった。
地区別では10都市(札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡)が同±0.0%と前年並みだった。10都市のうち、大阪(同2.2%増)、名古屋(同1.5%増)をはじめ、札幌、京都、福岡の5都市で前年をクリアした。横浜は横ばい。東京(同1.1%減)は5カ月ぶりにマイナスに転じた。
10都市以外の地区は、同2.4%減と20カ月(1年8カ月)連続で前年同月を下回ったが、近畿地区(同0.6%増)は3カ月連続で前年を上回った。
商品別では、引き続き好調な化粧品(同4.1%増)や高級腕時計を含む美術・宝飾・貴金属などの高額商材(同0.7%増)がけん引し、雑貨は同2.1%増と25カ月(2年1カ月)連続でプラスとなった。ラグジュアリーブランドなどが動いた身のまわり品も同2.2%増と3カ月連続のプラスとなった。
衣料品は天候が大きく響き、同1.6%減と6カ月連続マイナスとなったが、11月より2.9ポイント改善した。食料品は同1.3%減と2カ月連続で前年に届かなかった。菓子(同0.2%増)は3カ月連続でプラスだった。
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