日本百貨店協会が2018年11月21日に発表した同年10月の全国百貨店売上高は、約4717億円だった。前年同月比1.6%増と4カ月ぶりにプラスに転じた。気温の低下に伴い秋冬商材が活発に動いた他、改装効果や各社が展開した物産展など食品催事の人気施策も盛況で、集客に寄与した。

三越伊勢丹は前年同月比2.8%増と2カ月ぶりにプラスになった
三越伊勢丹は前年同月比2.8%増と2カ月ぶりにプラスになった

 調査対象の百貨店は全国79社の219店舗。前年に比べ日曜日が1日減るというマイナス要因があったものの、全売上高の93.7%のシェアを占める国内市場が、同1.3%増の約4419億円と4カ月ぶりにプラスとなった。シェア6.3%のインバウンドは同6.5%増の約298億円と過去2番目の売上高を記録し、23カ月(1年11カ月)連続でプラスだった。インバウンドは18年1月から10月までの累計で約2817億円となり、既に前年の年間実績の約2704億円を上回った。

 地区別で見ると、10都市(札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡)が同2.5%増と2カ月ぶりにプラスに転換した。札幌(同1.4%減)と仙台(同0.6%減)を除く8都市で前年同月をクリアした。10都市以外の地区は、近畿(同3.9%増)、四国(同3.3%増)、九州(同1.3%増)で前年同月を上回り、全体で同0.4%減と18カ月(1年6カ月)連続で前年同月を下回ったものの、前年並みにまで戻している。

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