日銀が4月2日に発表した3月の短観(=企業短期経済観測調査)の、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業(全産業)で+23と、前回の2017年12月調査の+26から3ポイント悪化した。悪化するのは7四半期、約2年ぶりだ。代表的な指標とされる大企業(製造業)も+24ポイントと前回調査を2ポイント下回り、こちらは8四半期ぶりに悪化した。

 業況判断指数は、景況感が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値。日銀短観は3カ月に1度、国内企業に景気の見方を聞く調査で、大企業から中小企業までおよそ1万社を対象に、今回の調査は2月下旬から3月末にかけて行われた。

自動車業界は先行き慎重に

 大企業(製造業)の+24ポイントという値は、水準としては引き続き高いものの、2年ぶり悪化の衝撃は大きい。業種別に見ると、化学と鉄鋼がそれぞれ-9ポイントと、高い変化値を示している。いずれも原材料の価格高騰などが要因とみられ、景気への見方が悪化した。

 さらに「先行き」のDIは、「最近」より4ポイントもの悪化が見込まれている。とりわけ、「最近」では+2ポイントとした自動車が-9ポイント、-6ポイントだった非鉄金属が-14ポイントと、特に慎重になっている。米国の保護主義的貿易政策と、それに伴う円高が背景にあるようだ。

 また、大企業(非製造業)も+23ポイントと前回を2ポイント下回り、6四半期、1年半ぶりに悪化した。深刻な人手不足が、建設や運輸・郵便、宿泊・飲食サ-ビスなどの業況を悪化させている。

 中堅企業は製造業が+19ポイント(前回比-1ポイント)、非製造業が+21ポイント(同+1ポイント)、全産業は+20ポイント(同+1ポイント)。中小企業は製造業が+15ポイント(同±0)、非製造業が+10ポイント(同+1ポイント)、全産業は+11ポイント(同±0)と、それぞれほぼ前回と変わらなかった。

大手製造の景況感が2年ぶり悪化 自動車は先行き慎重(日銀短観)(画像)