世界一の朝食で知られる「bills(ビルズ)」をはじめ、メキシカンダイナーの「Guzman y Gomez(グズマン・イー・ゴメズ)」、台湾発かき氷店の「ICE MONSTER(アイスモンスター)」……。海外の話題店を日本に次々と初上陸させ、軒並み人気店に仕立て上げる仕掛け人が、トランジットジェネラルオフィスを率いる中村貞裕社長だ。ホテル、大規模商業施設からの出店要請やプロデュースで引っ張りだこのヒットメーカーに次の一手を聞いた。

中村さんが手掛ける日本初上陸の飲食店が、立て続けに大行列をつくっています。
中村貞裕氏(以下、中村) 僕らは海外で瞬間的に話題になっている店を日本で展開しているイメージがあるかもしれませんが、実は、各都市で10年、20年と地元の人が足しげく通い続けて、ずっと人気がある定番の店を持ってきているというのが本当のところ。ですから、日本でも大行列を目指すより、世界各国で愛されている店を、東京を中心に各地になじませ、海外と同じように足しげく通うファンを増やし、一つのカルチャーとして根付かせたいという想いがあります。
よく「ヒットの秘訣は?」と聞かれるのですが、インテリアやBGMも含め、全てのディテールにこだわって現地と同じ店づくりをしているからではないでしょうか。料理にしても、妥協せずに現地のメニューをしっかりと再現することが基本。それだけではなく、日本人シェフが現地のシェフの協力を得ながら、日本オリジナルのメニューを考えて提供することにも力を入れています。世界基準で日本を代表する店をつくるというプライドを持ちながら、常にブラッシュアップを続けている。外国人対応ができるように、英語が話せるスタッフも多数そろえています。
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