「共生するロボティクス」をテーマにしたミラノデザインウィーク2019の展示について、ソニークリエイティブセンターの長谷川豊センター長は「ロボットだからと無理して擬人化する必要はなく、しぐさや動きによって人とのつながり方をデザインすることが大事だと分かった」と言う。

 本連載は、「この人の『勘』や『感』の見方を知りたい!」と思った方にお会いし、仕事に「勘」や「感」は必要なのか、どのように磨けばいいのかについて、失敗談も含めて聞いていくものです。それも、難しい書き言葉ではなく、分かりやすい話し言葉で。読者の皆さんにとって、未来に向けたヒントになれば幸いです。

 今回は前回に続き、ソニーのVP(バイスプレジデント)でクリエイティブセンターのセンター長である長谷川豊さんにご登場いただきます。前回は「Affinity in Autonomy<共生するロボティクス>」をテーマに出展した「ミラノデザインウィーク2019」の経緯と成果を中心に、クリエイティブセンターの活動について伺いました。

 クリエイティブセンターは外的変化を自分たちの感覚で読み取り、これから人々が求めるであろう潮流を読み、将来的な商品性を加味した提案を行っていること。ソニーのデザイナーが担う役割は、自社が持っている技術をどのように編集して翻訳するかにあること。それも、コンセプトや企画書で終わることなく、プロトタイプ、いわゆる模型を作った上で議論を重ねていること。それによって、経営トップをはじめ、社内の理解と判断を仰ぎ、事業部が手掛ける仕事につなげていることなどが分かりました。今回は、クリエイティブセンターの活動について、さらに突っ込んで聞いています。

ソニー VP クリエイティブセンター センター長の長谷川豊氏は1990年にソニー入社。幅広い商品カテゴリーやデザイン領域、海外デザインセンターの立ち上げなどを経て、2014年よりセンター長を務める。Sony Designをけん引することに加え、経済産業省・特許庁が17年度に立ち上げた「産業競争力とデザインを考える研究会」の研究員を務め、日本におけるデザイン経営の実践・推進活動を担っている
ソニー VP クリエイティブセンター センター長の長谷川豊氏は1990年にソニー入社。幅広い商品カテゴリーやデザイン領域、海外デザインセンターの立ち上げなどを経て、2014年よりセンター長を務める。Sony Designをけん引することに加え、経済産業省・特許庁が17年度に立ち上げた「産業競争力とデザインを考える研究会」の研究員を務め、日本におけるデザイン経営の実践・推進活動を担っている

ソニーが考える未来を、デザインを通して伝える

川島 ミラノデザインウィーク2019についてもう少し伺いたいのですが、老若男女の人気を集めた理由はどこにあったと見ているのでしょうか。

長谷川 ソニーが目指す未来を、デザインを通して伝えることができたところ。つまり、未来にはどういう世界がやってきて、それがどんなに楽しいかを来場者に感じていただけたからではないでしょうか。

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