ハンバーガーのような見た目で、パンの間に入っているのは生クリーム。そんな冷凍スイーツ「マリトッツォ」(カルディコーヒーファーム)が、発売から半年で累計30万個を超えるヒットとなっている。イタリアの一般食を日本向けにアレンジし、コロナ禍に注目される「日持ち」「プチぜいたく」といったキーワードを押さえて販売を伸ばした。

カルディの冷凍スイーツでヒット中の「マリトッツォ」
カルディの冷凍スイーツでヒット中の「マリトッツォ」

 食品専門店のカルディコーヒーファームが、冷凍スイーツの「マリトッツォ」(税込み270円)を発売したのは2020年11月。それから半年近くたった21年3月末時点で、販売累計30万個を超えるヒット商品になっている。カルディの冷凍スイーツをけん引する「シナモンロール」(税込み259円)の年間売り上げは約60万個。それと一、二を争う勢いだ。

上下のパンに生クリームをはさむのが特徴
上下のパンに生クリームをはさむのが特徴

 カルディを運営するキャメル珈琲によると、「売れ行きは予想以上で、各メディアに取り上げられたことで一気に数字が伸びました。購入層は20代前半の若い世代が中心。朝食やデザートとして購入されるケースが目立ちます。21年2月以降はカフェやパン屋などでもマリトッツォを提供する店が増え、一般的なブームになっていると感じます」と言う。

 そもそもマリトッツォとは、フランスの菓子パンの1つであるブリオッシュに、生クリームをたっぷりとはさんだスイーツのこと。イタリア・ローマの名物で、現地では朝食として食べるのが一般的だ。元々は大阪のベーカリーが14年ごろから販売しており、最近になって様々な有名パン屋が取り扱い始めてブームに火が付いた。

この記事は会員限定(無料)です。

24
この記事をいいね!する