バレンタインデー目前。コロナ禍で初のバレンタイン商戦では、各百貨店の“今だからこそ”の攻めの戦略が、売り上げを底上げしている。コロナの長期化を見越して準備したオンライン対応に加え、三越伊勢丹は人気声優の甘い声でチョコの魅力を伝え、京王百貨店は地方の有力店を積極的に誘致して差別化を図った。
バレンタインの催事で、2019年度まで10年連続で売り上げ日本一を誇るのがジェイアール名古屋タカシマヤだ。19年度の売り上げは約32億円で、催事の期間を考えると1日に約1億円を動かした計算になる。売り上げの9割9分は実店舗で、オンライン販売にはほとんど重きを置いてこなかった。
その考えが、コロナで180度変わった。20年までは、数量限定のチョコを購入しようと、実店舗に早朝から1000人近い行列ができることもあった。21年は行列での“密”を防ぐため、1月8日~2月8日の販売期間中、一部の限定品を含めた本格的なオンライン販売に踏み切った。販売を始める午前9時ごろになると、サーバーにつながりにくい状態が続いた。特にパティシエ エス コヤマの「蒸し焼きショコラ 焙じ茶」(税込み2970円)やクラブハリエの「ショコラバーム」(税込み2160円)が飛ぶように売れ、商品が出れば数分で完売したという。
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