5Gサービスの開始により、発売された5Gスマホのなかで、ひときわ目立つのが、LGエレクトロニクス「V60 ThinQ 5G」だ。2画面スマホのパイオニアとしての役割を果たしている。使ってみて分かった便利な点・欠点をリポートする。

 各キャリアで3月下旬より5Gサービスがスタートしている。新しい世代の通信サービスが始まったものの「新世代を感じさせるスマホ」というのはなかなか出現していないように思う。

 そんな中、LGエレクトロニクスがNTTドコモとソフトバンク向けに納入している「V60 ThinQ 5G」は、5G時代を象徴するスマホに仕上がっているかもしれない。

6.8インチのスマホに画面付きのカバーをつけることで2画面を実現する
6.8インチのスマホに画面付きのカバーをつけることで2画面を実現する

 V60 ThinQ 5Gにおける最大の特徴は「2画面」という点だ。これまでも有機ELディスプレーを使った折り畳めるスマホはいくつか登場しているが、LGエレクトロニクスはパネルを2枚、使った「2画面」を提唱していた。実は、過去にも2つの画面を使った折り畳みスマホは、かつてのNECカシオや中国・ZTEなども手掛けたことがあった。いずれも洗練的なイメージではあったが、使い勝手がイマイチで、鳴かず飛ばずに終わってしまっていたのだった。

 V60 ThinQ 5Gは本来は、普通の6.8インチのスマホなのだが、専用のケースにディスプレーが内蔵されており、ケースに収納すると2画面になる、という作りだ。

 多くの人がスマホを購入したらケースに入れる。LGエレクトロニクスとしては、ケースにディスプレーを内蔵してしまうことで、2画面を実現してしまったのだ。

本体カバーには時刻や着信を知らせるサブディスプレイもある
本体カバーには時刻や着信を知らせるサブディスプレイもある

 2画面になることでの大きなメリットは「2つのアプリを同時に起動して見られる」という点にある。

 例えば、ウェブを見ながら動画を見たり、地図を起動しながらお店情報を検索する、あるいは動画配信を見ながらSNSで感想をリアルタイムに共有するといった使い方ができる。

 V60 ThinQ 5Gでは「マルチアプリ」というアプリがあり、一度、アイコンをタップすれば、2つのアプリを左右、どちらの画面で立ち上げるかをあらかじめ設定しておけるようになっている。自分がよく使う2つのアプリの組み合わせが固定化してくれば、マルチアプリであらかじめ、設定しておくのが便利だ。

2画面で一つのアプリを表示できる。地図などは大きく表示されて見やすい
2画面で一つのアプリを表示できる。地図などは大きく表示されて見やすい

 個人的に重宝して使っているのが「Whale」というブラウザアプリだ。Whaleでは、左画面にウェブのトップページを表示させた際、リンク先をダブルタップするとリンク先が右画面に表示されるようになる。つまり、トップページと詳細ページを行き来したり、タブが複数、表示したりといったことなく、ウェブの閲覧がスムーズにできるようになるのだ。ニュースサイトなど、見出しを見つつ、複数の記事を読みたいときには実に便利なのだ。

左画面でトップページを表示しつつ、タイトルをダブルタップすると詳細が右画面に表示される。いちいち、トップに戻る必要がないのが便利
左画面でトップページを表示しつつ、タイトルをダブルタップすると詳細が右画面に表示される。いちいち、トップに戻る必要がないのが便利

 また、2画面でゲームとコントローラーを別々に表示したり、キャプチャした画像をすぐに共有したりといった使い方もできる。これまで、スマホのアプリといえば、一つのアプリが画面いっぱいに表示されるだけという感じがしたが、2つのアプリが同時に起動、表示されることで、使い勝手はかなり広がるように思う。

 特にここ最近はテレワークでTeamsやZoomなどのビデオ通話アプリを使いことが増えてきた。これまでは外出自粛で自宅から参加することが多かったが、今後は出先からビデオ会議に参加することも増えそうだ。

 V60 ThinQ 5Gでは片方の画面にビデオ会議アプリを立ち上げつつ、もう片方でメールやウェブ画面を立ち上げて調べ物をするといった使い方もできる。

 ビデオ会議に参加すると1時間の会議でも数百MBもデータを消費することもある。5Gスマホの契約ならば、データ容量が使い放題になるキャリアもある。今後、出先でビデオ会議をする機会が増えるのであれば「5G+2画面スマホ」という組み合わせが必須になるかもしれない。

右画面でビデオ会議アプリに参加しつつ、左画面でメールをチェックするといったテレワークにも最適だ
右画面でビデオ会議アプリに参加しつつ、左画面でメールをチェックするといったテレワークにも最適だ

 ちなみに、2画面は、「メニューバー」が表示されており「画面を入れ替え」「画面を隣に移動」「隣から画面を移動」「ワイドモード」といった切り替えができる。

 ワイドモードであれば2つの画面を使って、大画面でブラウザや地図の表示が可能だ。残念ながら、Amazonの電子書籍アプリ「kindle」を使って、本を開くように読むことはできなかった。