※日経トレンディ 2019年4月号の記事を再構成
西武鉄道が25年ぶりに特急車両を置き換える。もともと秩父への観光を主眼に運行を始めたが、今では着席通勤のニーズが高まり、平日の朝夕の利用も多いという。そこで新型車両「001系 Laview」は、観光と通勤の両方に対応すべく開発された。

●片道料金/1480円(池袋-西武秩父間)
●所要時間/1時間18分(池袋-西武秩父間の最速)
●座席数/422席(全席指定)
●編成/8両編成
●運行開始日/2019年3月16日
まず目を引くのが、巨大な窓。縦方向の寸法が1m35cmもあり、座面の辺りまでガラス張りになっている。
座席は丸みを帯びた、体を包み込むような形状。隣の席との間は固定式の肘掛けで仕切られており、座席形状と相まってプライベート感はそれなりにある。最近のシートにしては珍しく、座面は軟らかめだ。ソファをイメージしたといい、「乗客みんながくつろげる、リビングのような空間を目指した」(西武鉄道)。



鉄道車両らしからぬデザインになったのは、世界的に著名な建築家・妹島和世氏が監修したことが大きい。同氏が鉄道車両を手がけるのは初めて。加えて、西武鉄道側のスタッフも、女性など車両の知識がない社員をあえて起用した。


車両数は現行の「ニューレッドアロー」より1両多い8両編成に。ただし座席数は、16席増の422席にとどまる。理由の一つは、ドアの位置を変更したためという。ホームドアの設置が進んでおり、通勤電車と位置を合わせる必要があった。また将来、地下鉄への乗り入れが想定されており、非常用扉が編成両端に設けられている。


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