※日経トレンディ 2019年3月号の記事を再構成

三角おにぎり風の形が独特なパナソニックのロボット掃除機「RULO」に、弟分の「RULO mini」が加わった。違いは大きさ。三角形状のまま、従来330mmあった横幅を249mmまで小さくした。従来機では入り込めない、椅子の脚周りや家具の隙間をスムーズに掃除できる。

パナソニック「RULO mini MC-RSC10」
【家電】
●予想実売価格/6万9800円(税別)
●サイズ・重さ/幅249×高さ92×奥行き249mm・2kg
●連続使用時間/約80分
●最大稼働面積/約20畳
●充電時間/約3時間
●集じん容量/0.15ℓ
●発売日/2月25日

 同社の調べでは、一般家庭で使われているダイニングチェアの94%で、脚の間まで掃除できるという。小型ではあるが、掃除機のモーターや移動用の車輪は上位機と同様の部品を使用し、集じん性能は維持している。

従来サイズのRULO MC-RS810(写真左、幅330mm)と、高さはほぼ同じで底面積は約40%少ない。サイドブラシは1つ
従来サイズのRULO MC-RS810(写真左、幅330mm)と、高さはほぼ同じで底面積は約40%少ない。サイドブラシは1つ
従来のRULOが入り込めない椅子の下も掃除できる
従来のRULOが入り込めない椅子の下も掃除できる

 また、赤外線と超音波の2種類のセンサーで障害物を検知するので、壁や家具にぶつかって傷つける心配が少ないのも特徴。椅子をいくつか置いた場所で数十分動かしてみたが、全く衝突しなかった。

 欠点は、掃除時間が上位機(MC-RS810)より長いこと。小型になったぶん、カメラで部屋の形状を認識する「マッピング」機能が省かれ、ランダムに走行するので、上位機よりは2倍近く時間がかかる。また、集じん容量が0.15ℓと少なめなので、ゴミを捨てる頻度は上位機より増えそうだ。ただ、片手で手を汚さずに簡単にゴミを捨てられるので、負担は少ないと感じた。

 小型化したルーロミニは、家全体の掃除ではなく、家具の多いLDK(リビング・ダイニング・キッチン)だけを効率よく掃除するのに適している。近年の集合住宅に多い、LDKを中心にした間取りでは重宝されそうだ。

リモコンやスマホアプリはなく、本体ボタンだけで操作する
リモコンやスマホアプリはなく、本体ボタンだけで操作する
ダストボックスは片手で簡単に取り出せて、水洗いも可能
ダストボックスは片手で簡単に取り出せて、水洗いも可能
車輪サイズやモーターは上位機と同じ。集じん性能も同等という
車輪サイズやモーターは上位機と同じ。集じん性能も同等という
充電台も小型化。壁からの出っ張りが約3cm少なくなった
充電台も小型化。壁からの出っ張りが約3cm少なくなった
ヒット予報
日本の住宅事情には適しており、集じん性能が従来モデルに劣っていないことをきちんと示せれば売れそうだ。ただ、アイロボットの「ルンバe5」(実勢価格5万円・税別)などより高価で、割高感があるのはネック

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