「魅力」をAI(人工知能)で解明する「魅力工学」特集の第3弾はハッシュタグ。これまでも画像認識技術から写り込んでいる対象物を把握してタグ候補に推すAIシステムは存在した。だが正確なタグを付与しただけではビューは伸びない。東京大学の山崎俊彦研究室は、画像6万枚のタグを解析することで、ビューを伸ばすタグを推薦するシステムを開発。クチコミマーケティング支援のサイバー・バズ(東京・渋谷)が連携して、プロモーションに活用する。

 2017年の流行語大賞の一つが「インスタ映え」だった。SNSユーザーの間では、他ユーザーから共感を集める写真を撮影・投稿し、閲覧者数、「いいね!」数が増えることが一種の承認欲求の充足につながっている。ゆえに「インスタ映えする写真の撮り方や加工テクニック(盛り技)を解説する記事コンテンツは人気を集め、それぞれのカテゴリーで多くのフォロワーを持つインスタグラマー、インフルエンサーは羨望の対象となっている。

 企業のマーケターも、インフルエンサーに自社商品を紹介してもらおうと、イベントに招いたりサンプルを提供したりと、プロモーションに欠かせない要素として施策に組み込むようになった。

 一躍時代の寵児となったインフルエンサーには、独特のセンスとカリスマ性が備わっていると考えられている。だが、SNSを始めてまだ間もない初級者でも、もしかしたら人気インフルエンサーになれるかもしれない──。「魅力」をAIで解明する魅力工学に取り組む東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻の山崎俊彦准教授が17年8月に発表した研究成果は、そんな可能性を示唆するものだった。

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