企業間の取り引きはビッグデータでどのように見え、本当に地域に貢献している企業はどこなのか。そしてデータに基づくことで政策の立案や実行はどう変わるのか。経済産業省が中心となって国が2017年末に選定した2148社の「地域未来牽引企業」について、ビッグデータを提供した帝国データバンクがビジュアライゼーションをフルに活用し、事例をまじえて解説する。今回は「全国ネットワーク開拓」の視点で分析する。本記事は書籍『ビッグデータで選ぶ地域を支える企業』を基にしている。

酒井化学工業(下の画像をクリックすると動画再生)
この映像は対象とする地域中核企業の取引ビッグデータを基にビジュアライゼーションを作成したものです。地域内や全国の企業とどのように取り引きをしているのかのネットワークを把握できます(制作:Takram、提供:帝国データバンク)

Category 3-1全国ネットワーク開拓型 酒井化学工業

ビッグデータで選ぶ地域を支える企業
ビッグデータで選ぶ地域を支える企業

 2018年2月、福井県は記録的豪雪に見舞われました。その福井県鯖江市に酒井化学工業はあります。

 鯖江市といえば眼鏡産業が有名ですが、それ以外に繊維産業や漆器も日本トップクラスの生産量を誇ります。酒井化学工業は石油化学の市場が拡大した昭和30年代に創業し、ポリエチレン技術の開発を始めました。現在では「ユーザー数1万社以上、代理店1000社以上(同社HP)」とすそ野の広いマーケットを開拓するに至りました。

福井県鯖江市の酒井化学工業本社
福井県鯖江市の酒井化学工業本社

 まずは、データをみてみましょう。

 地域未来牽引企業の指標では、コネクター度とハブ度が高いことが特徴です。いずれもスコアは80超で、県内トップです。コネクター度は福井県の域外販売額に占める酒井化学工業のシェアを、ハブ度は域内仕入額でのシェアを示します。

酒井化学工業の6指標スコア
酒井化学工業の6指標スコア