年収1000万円超世帯を対象とした「贅沢消費調査」特集の第4回。今後1年間の特別な出費予定は、「家族の誕生日や結婚などの記念日・祝い事」が62.2%と最も高い。こうしたギフト需要を取り込み成長している会社が福井県鯖江市の小林大伸堂だ。その背景には明確な事業戦略があった。
今後1年間、「家族の誕生日や結婚などの記念日・祝い事」に特別な出費をしたいと考える比率は62.2%に達すると、本特集の第1回の記事で紹介した。

この商機をうまく捉えたのが福井県鯖江市に拠点を置く印鑑会社、小林大伸堂だ。さまざまな取引、承認プロセスのデジタル化で縮小が避けられない印鑑市場にありながら、前年比20%増にも達するペースで売上高を伸ばしている。
彼らが開発したのは、子供や孫が生まれた際、名前に込めた思いを印鑑の印影に反映して作り、それをギフトとして贈るというサービスだ。注文時には、その思いを丁寧に聞き出し、画数などを考慮。さらには、どのような運気に恵まれてほしいかなどの願いも印影に反映する。当初は、これらのサービスは、印鑑のモノとしての差別化を図るという意識でしかなかった。
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